11/7 "日本まな板ショウ"@新宿鍋茶屋コンフォール / ケチャップリン / うつ八郎 / 松尾アトム前派出所 / 超能力少年ダイジ / ペパーミントの風に吹かれて / シザー斉藤。 / 銀座ポップ / ブーブートレイン / ポンちゃん人形 / チャンス大城 / ジャイアント小馬場 / 亀子のぶお / 横須賀歌麻呂 / インタレスティングタケシ / クレイジードールズ / うえはまだ / ぴょんぴょん / しんじ / ハイエナ / 焙煎TAGAI / 原田16才 / ガッポリ建設 / ユンボ安藤

 先週の水曜は新宿にお笑いを観に行ってきまして。前日のライブで体力等を消耗してたらパスしようかと思ってたのですが、幸いというかなんというかこれといったダメージは負ってなかったので、夕方、新宿に向けて出発。例によってUDさんととらで合流する手筈だったので、一足先に「とら」に赴き同人誌を漁っているトコにUDさん到着。が、直ぐには店を後にせず、暫し自由行動タイムを設け店内を徘徊。8日〜9日売りの単行本の早売りはやってなかったので、結局同人誌とティアマガだけ購入し、店を後に。
 まだ開場時間までは間があったので、夕飯を食べるべく協議した末、ワタクシが昔から贔屓にしているとんかつ屋に向かってみまして。この店は結構な人気店なので列が出来てたらパスしようかと思っていたのですが、幸いほぼ待たずに入店するコトが出来まして。ここ半年くらいはタイミング等の問題で来れなかったので、ベーシックに「とんかつ定食」をオーダー。程なくして出てきたカツは、相変わらず肉厚かつジューシーな上に見た目にも満足感を得られるヴォリュームを誇っており、欠食児童のハートを鷲掴みするに足る存在感。キャベツこそおかわり自由じゃありませんが、ライスと豚汁*1はおかわり自由なので、量的にも文句なし。1000円で釣りがくる*2価格設定を鑑みると、ケチのつけようもありませぬ。平日の昼*3でも混んでるので、ここんとこ敬遠しがちで歌舞伎町の二郎ねぎしとかに流れてたけど、多少並んでもこの店のほうが良いなぁ・・・という事実を再認識させられた次第。まぁつるかめ食堂でも良いんだけど、あそこは時間帯によっては店内に日本人がいないからなぁw。たまに客も店員も全員外国の方ってコトがあって、店内で異国の言葉が飛び交ったりして、一瞬自分がどこにいるのか分かんなくなるコトがありますw。まぁそれもまた一興なんだけどね。
 ともあれ、鼻から豚肉が零れ落ちそうになるくらい食べ倒した後、明らかにいつもよか遅いスピードで歩を進め、会場である鍋茶屋コンフォール目指して移動移動。会場近くのコンビニで飲み物を買ったりして開場時間過ぎに会場入りしたのですが、まだ開場してなかったりw。幸い程なくして開場したので、御代を払って入場し適当な席に陣取る。なんとか席も確保出来たので一息つきつつ本日の出演ラインナップをチェックしてみたところ、レギュラー13組に加えゲストが10組も参戦するという、異例とも言える出演陣の多さにちとビックリ。しかも、ゲスト陣の半数近くがUDさんでさえ咄嗟には誰か分からないというアングラっぷりなワケで、開演前から期待と不安が入り混じる、えもいわれぬ気分に。
 が、そんなemoい気分を吹っ飛ばす衝撃のフライヤーを発見し、俄然テンションが上がりまくり。なんと、ワタクシが魅了されっぱなしな芸人「横須賀歌麻呂」の単独ライブが決定!
横須賀歌麻呂単独公演「土下座セックス500戦全敗」@下北ファインホール
12/16(日) / start 19:30 / ¥1000
 公演間近になったら改めて告知しますが、多少なりともお笑いに興味があって下ネタOKっていう人は、旦那や嫁を質に入れてでも見るべし。この日ばかりはライブなんて観たりやったりしてる場合じゃねーぞ、と。とりあえずワタクシとUDさんは万難を排して臨む所存。
 それはともかく、出演陣が多いってコトで殆ど前説無しで開幕。前半戦は次週の「東洋・太平洋」への出場権を賭けたレギュラー組が登場*4。いつの間にかレギュラー組に加わっていたポンちゃん人形は、いっこく堂が高尚な域にまで高めた「腹話術」という芸を完全粉砕するかのような初期衝動溢るるスタイルが持ち味なのですが、以前に比べると若干ネタに整合性が出て来まして、進歩の跡が伺えました。でも、悲しいかな初期の頃の展開も空気も整合性も、芸事に大事な全ての要素を完全粉砕していた天然であるが故の凄みが薄れてきており、ちと微妙な印象。ヘタに整合性なんて求めないほうが「異形の芸人」として生き残れる可能性があったような。ネタで勝負するには、まだまだ時間が必要な模様。
 単独が決まった横須賀歌麻呂は、某一家の謝罪会見をモチーフにし「つ○八でナンパしたブサイクな女に膣内射精したことに対する謝罪会見」というネタを披露。「膣内で射精したのは親父の指示です!」的な如何ともし難い会話が飛び交う、期待を裏切らない品性下劣っぷりが眩い。いつものような根こそぎ持ってかれるような破壊力には欠けたけど、単独を期待させるに充分なネタであり仕上がりでした。

 じゃあ、この日一番出来が良いと思えたのは誰かというと、完全に我が道を独り往くチャンス大城。最早意味不明な領域に突入してる、突拍子も無い妄言紛いなネタを矢継ぎ早に連射していくという基本路線は従来どおりなのですが、以前は「点」と「点」といったカンジでPower Violence路線だったのに対し、この日はネタが連続性を保っており、個別のネタの破壊力が流れの中で加速され、奇天烈なグルーヴを醸し出しまして、壮絶にスウィングしまくり。抜群に面白いんだけど、何が面白いのかよく分からないという、アヴァンギャルドなんて言葉では済まされない壮絶さw。行く末が楽しみでもあり、不安でもありますw。

 一方、ゲスト枠のほうは未見の芸人も多かったので、なかなか新鮮。のっけからインパクト満点だったのが、インタレスティングタケシ。見た目&行動が絵に描いたように挙動不審な上に恐ろしく活舌が悪く、芸人云々以前の問題を抱えまくり。chu×3チューブの愛知万太郎と同類項ですが、インタケのほうはなまじネタをやろうとした分、ある意味マイナスだったようなw。実際に自分に起こったコトを問題にして、まず客に答えさせ、然る後に自分が回答し、それで落とすってなカンジのティピカル極まる手法だったのですが、基本的に「落ちてない」という致命的な欠陥をかかえてまして。なんせ、「ダンボールを持っていました。この後どうなったでしょうか?」という問いに対する回答=オチが「底が抜けました」だもの・・・。結局、本人が一番インパクトがあったという出オチな印象w。
 パっと見、明らかに場違いなぴょんぴょんは、なんとガッポリ建設の3番弟子。なんでも国府田マリ子のファンだったらしく、そのイベントに行った際に司会をしていたガッポリ建設の腋毛ネタに一目惚れしたらしく弟子入りを志願したとかいう経緯だったそうで。で、肝心のネタはというと、ネタを言うたびに萌え系のキメポーズのブリッジを挟むという、アキバの路上アイドルと大差無いレベル。が、最後の最後に「撮影会」というネタをやったのですが、それがアヴァンギャルドすぎて意味不明でして。撮影会っぽいキメポーズを取りながら、時折男性俳優とかの名前を絶叫するというシロモノだったのですが、絶叫する俳優の法則性や共通項*5が全く見えなかったのでリアルに意味が分からず、どうにもおさまりが悪い終わり方でした。そういう意味では、「何が飛び出すか分からない」という期待感も持てますが・・・はてさて。
 続く「しんじ」が、これまた強烈。ステージ袖から走って出てきたかと思いきや、何やら叫びながら壁に激突したり床を転げまわったりして、途中大人しくなったかと思いきや、また暴れだして終わるというやり逃げスタイル。でも、芸人にしては珍しく動きのキレや叫びっぷりがgrind系とかのそれと同種でして、ちょっと面白かった。つーか、バックにgrindとかノイズを流しとけば、普通にバンドのvoxとして機能しそうな印象w。これで吉本所属っていうんだから、いろんな意味で凄いよなぁ。

 新規のゲスト陣で普通に面白かったのが、ハイエナ。良好な活舌で小気味よく飛ばしまくるツッコミと、おっとりとした枯れたボケとのコンビなのですが、かなりメジャー感のある手堅い漫才を披露してくれました。ネタは若干エッジが効いてるけど、もっとまろやかにしても全然イケるだろうから、遠からずTVとかへの露出も増えるんじゃなかろうか。
 弟子が二組出てるガッポリ建設は、独特の緩さと適当さを活かした、おおらかなネタが持ち味ですが、今回も如何なくその魅力を発揮。自らを体温計に見立てたネタや、大技であるジャイアントスウィングをされながらBob Dyranの"Blowin' in The Wind"のカヴァーを披露するというネタも飛び出し、師匠としての威厳を誇示しておりました。

 トリのユンボ安藤はTVでも披露してるお馴染みのネタだったので特に感想は無いのですが、着てたTシャツがCarter USMのロンTだったいう事実に噴いたw。適度にペイントが剥げてたので、結構着倒してた模様。たまたま古着で買ったのか、好きで買ったのか判別し難い。帰りに訊いてみれば好かったなぁw。
 ラストはバタバタと告知をやり、結果を発表して終了。ちなみに、出場権獲得者は横須賀歌麻呂、チャンス大城亀子のぶおの3名。順当な結果ですな。とりあえず、しんじとハイエナを知ることが出来ただけでも行った甲斐があったというもの。年末開催の「キュートン」に行ってみるかなぁ・・・。

*1:味噌汁じゃないトコが高ポイント

*2:とんかつ定食は¥850

*3:15時近くとか

*4:客が芸人を審査し、その総得票数の上位3名が次週の企画に出場できるのです

*5:大雑把には「イケメン」だったけど・・・