John Connelly Theoryは、Nuclear Assault(以下Nukes)のvox & G、John Connellyのソロ・プロジェクトで、この音源は1991年にリリースされた目下のところ唯一の音源。

Back to Basics

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 Nukes はメンバーのソロ活動が結構活発だったグループで、BのDanny LilkerはExtra Hot Sauceを、DsのGlenn EvansはC.I.A.で、それぞれアルバムをリリースしてまして。まぁどっちの音源も従来のNukesの延長線上にあるサウンドを展開してたのですが、このJohn Connelly Theoryは従来ではなく将来のNukesのサウンドを暗示するかのような仕上がりとなっておりまして。
 いわゆるThrash Metal的なエッセンスはあまり感じられず*1、基本的にはHR / HM的なエッセンスが随所に感じられる印象。しかもJohnの手癖のようなフレーズがそこここに織り込まれているため*2、かなりNukesっぽく聴こえてしまうため始末が悪いっつーか、Nukesの先行きに一抹の不安を覚えてしまったのはワタクシだけではなかったはず。
 当時はキツかったのですが、こうやって16年ぶりにNukes云々抜きにして聴きなおしてみると、可も無し不可も無しだけどけして悪くは無いという結論に至りまして。
 ちょっとだけ変拍子っぽいリズムと旧来のThrash Metalを彷彿とさせるヒステリックなギター・ワークが交錯しつつも、けして沸点には到達しないまま進行していき、意外なまでにあっさりと終わっていく曲のテクスチャーは、ありそうで無いようなスタイルw。なんつーか、煮え切らないこと山の如しっつーか。
 結局、このアルバムで味を占めたのか、時代の流れだったのかは定かではありませんが、このアルバム以降にリリースされた"Out of Order"でThrash Metalからの脱却を図ったものの、玉砕。バンドの中核を為していたDanも脱退してしまい、活動はジリ貧となっていき、当時活動していた数多の Thrash Metalバンドと同様、忘却の彼方へと旅立っていったのでした。合掌。
 ちなみに、Nukesは21世紀に入ってから、これまた大多数のThrash Metalバンド同様に復活しました。復帰後最初のライブ・アルバムが意外と悪くなくて若干期待もしたのですが・・・(ry。
 最後に、この音源の最大のセールス・ポイントを紹介。有名な話ですが、このアルバムでJohnと共にGを弾いてるのは、当時のNukesの Guitar TechnicianだったBrent McCartyなのですが、この人は言わずと知れた、後のBrutal TruthのGだったりするワケで。BxTxの1stを買ったときにその事実を知り、開いた口が塞がりませんでしたよw。

*1:M-3のような変拍子で攻める曲に名残は感じられるけど

*2:M-5のなんて完全に"Trail of Tears"の流れだしさー