6/6 "日本まな板ショウ"@鍋茶屋コンフォール

 水曜は「日本まな板ショウ」を観に、新宿に行ってきまして。
 例によってUDさんと新宿で合流してからってな流れのはずが、何故かワタクシもUDさんもアキバに用があったため、アキバで合流するコトに。
 16時過ぎにアキバに到着し、とりあえず一人でメロン等をちょろっと回ってからUDさんと合流し、日曜に訪れたばかりのCompuAceを再訪。先日ケーブルを購入した際、店頭在庫の数が足りなかったため、追加で注文していたのですが、その品が早くも入荷したとのメールが火曜にきていたので、それを受け取るべく訪れたワケで。さすがに昨日は音源は買わず、発注してたブツだけ受け取り、店を後に。
 ちと脱線しますが、今回購入したケーブルは、こう使おうと思ってるワケで。

 ワタクシの使ってるミキサーには入力端子が10あるのですが、その穴という穴端子という端子にプラグをブチこめるだけブチこんでみたら、もっと大きな音が出るんじゃね?という幼稚極まりない発想を具現化すべく試行錯誤した結果、こういう形となったワケで*1
 まぁバランスを重視した結果、8頭仕様に落ち着きましたが、残る2端子にはループさせたエフェクターとかをブチこんで味付けしようかと。いつもならループさせるエフェクターはステレオ・アウト仕様のヤツなのですが、試しにこういうブツを購入してみたので、もしかしたら普通のエフェクターもループさせられるかも。

 空間系のエフェクターをループさせ、それを歪ませても、あんま面白い音にはならないんですが、歪み系をループさせ、それを空間系で味付けしてみたらどういう風になるのか、興味津々。
 ま、いずれの方法も机上の空論なので、思い描いてるような面白い結果にはならないかもしれませんが、どれも¥200くらいの安価なケーブルばっかなんで、ロー・リスクだから無問題。果たしてどんな音が鳴るのか・・・今から楽しみです。
 ともあれ、ワタクシの用は済んだので、適当にその辺をショップを流しながら駅に向かいましょうってなコトになったので、メッセやメロンなんかを経つつ駅へ。道中、ゲーマーズにて探していた田中ロミオラノベを発見。嬉々としてレジに並んだまでは良かったのですが、ここで驚愕の事態が。
店員「こちら、カバーや袋は如何しますか?」
 ワタクシ、カバーをかける習慣が無いので、つい流れで「結構です」と言ってしまったのですが、内心「・・・袋?」といぶかしんでおったのですが、程なくしてその意味を知りまして。

 こ う き た か 
 この発想は無かった。ゲーマーズのエコ商法の最先端を垣間見た思い。そんなエコ精神溢るるゲーマーズを後にし、この日の会場のある新宿に移動。
 新宿に到着後、夕食を摂るべく、UDさんのリクエストで二郎の歌舞伎町店に赴く。幸い、店内は空席がある状態だったので、さくっと着席。ワタクシは3時間ほど前に遅い昼食を摂ったばかりだったので、大盛りは避け、チャーシューダブルの野菜マシをチョイス。今回は麺が柔らかく、歯ごたえに欠けてイマイチ。歌舞伎町の二郎ってマイルド系だけど、同じマイルド系なら、日曜に食べた「ラーメン大蒲田店」のほうが好みだなぁ・・・等と内心一人ごちつつも、きっちり食して店を後に。
 二郎に並ばずに入店できたせいで当初の予定よりも時間が余ってしまったので、コンビニでアイス買ったり、近場のスケート・ショップ*2とかを愛でつつ時間を潰してから、会場である鍋茶屋コンフォールに移動。雑居ビルの6Fに位置してるのですが、一応開場時間10分前にも関わらず、入場待ちの客がいない・・・w。中野の民家で開催されてる「苦肉祭」でさえ開場時間前には数名の客が待ってるというのに・・・。
 「苦肉祭」よりも極北のイベントに来てしまったのか・・・と一瞬戦慄が奔ったものの、開場時間まえには2名ほど客がやってきたので、一安心w。程なくして開場時間となったので、入場料の¥500を払って入場。フロアは狭く、椅子が40脚ほど設置されておりました。この日のラインナップには元氣安のような危険な芸人はいなさそうだったので前方に陣取り、開演を待つ。ちなみに、待ってる間に続々と客が訪れ、最終的には2〜30人くらい入ったんじゃなかろうか。圧倒的に女性比率が高かったのは意外*3
 待つコト暫し、定時頃に前説が始まり、この日のシステムを説明。この「日本まな板ショウ」というのは「嗚呼 お笑い 東洋太平洋秘宝館タイトルマッチ」というイベントへの出場権を賭けた予選のようなイベントでして、事前に採点表が客全員に配られ、各芸人のネタを見て1〜5点の点を入れていき、終演後にそれらを集計、次回出場権獲得者を発表するってな寸法。
 そんな解説後、ライブ開幕。意外と各芸人のネタの時間が短く、サクサクと進行。以下、印象的な芸人のみ言及。
 ゲスト枠で出演した吉本芸人の「キャベツ確認中」は、モヒカン頭×2のコンビで、チープなマッドマックス風味な衣装を身に纏い、ムダに高いテンションと体を張ったスタイルで爆走。最初は冷ややかに観ていたのですが、その明日無き暴走っぷりの前に呆気なく笑ってしまい、以降は持っていかれる結果に。まだまだ暴走っぷりに甘さがありますが、こういうテンション勝負の芸風は好みなので、今後も頑張っていただきたい。
 同じくゲスト枠で特別出演したBBゴローは、稲川淳二のモノマネをベース*4にしつつも、「フリーザ様漫談」とかの飛び道具を随所に挿入。でも、最後は全く笑い無しのガチ怪談話でフィニッシュというリアル稲川淳二スタイルで〆。個人的には声も似ていた「フリーザ様漫談」を長尺でやってほしいなぁ、とw。
 これまたゲスト枠*5で登場したのは、以前苦肉祭で衝撃的な出会いをした「愛知万太郎」がやってるコンビ「CHU×3チューブ(チュチュチュチューブ)」。かねてより観たかったコンビなのですが、想像の斜め上をいく破壊力をみせつけてくれました。件の「愛知万太郎」は、健常者と手帳所持者の境界線上を徘徊するタイプの芸人さんなのですが、そんな彼が、ネタを懸命に展開していくんだけど、独特のタイム感とテンションのせいで、普通にセリフ喋ってるだけなんだけど、それが一々妙な味わいを醸し出していて、やけにツボをくすぐられるのよねー。まだ、万太郎のキャラに頼りすぎな感は否めないけど、予想外の投げっぱなしオチとかの意外性は面白かったので、まだまだ面白くなっていきそう。
 こういうギリギリな人の所作を「笑う」っていうのは、ともすれば「哂う」になってしまってるのでは・・・?と懸念される向きもあるでしょうが、個人的には天然系の極北っていう認識なので、やっぱ「芸人」の範疇に入ってると思うんだけどね。
 本選出場者では、チャンス大城が今回も良かった。なんと、あのVitamin XのTシャツ着用で登場。HTさんから話は聞いてきたのですが、いざ目の当たりにすると、その違和感っぷりが眩い*6。でも、相変わらずvelocityutばりの激烈電撃屈折スタイルで大暴走するネタは健在。今回もその異次元空間に引きずりこまれ、終始ヤられっぱなし。この理不尽なパワーは、一見の価値アリです。素晴らしい。
 でも、この日のベスト・アクトは、横須賀歌麻呂に尽きる。
 ワタクシがアンダーグランドな芸人に興味を持るようになったきっかけは、以前にも書いたようにHTさんとUDさんとの会話が原因なのですが、その二人が語ってくれた芸人の中で最も気になっていた一人が、この横須賀歌麻呂なワケで。生憎、今までは観る機会に恵まれなかったのですが、いよいよ観れるとあって、かなり期待して観ていたのですが、その期待を余裕で上回る、最高にして最低なネタを披露してくれました。
 美容室コントで、モテたい盛りの小僧と愛想の良い美容師*7、という体で序盤は展開。特に盛り上がることもなく、「・・・あれ?」と不安になってきたところで、双方の内心が吐露される件に移行したところで大爆発。美容師のほうは吐き棄てるような口調で愚痴を溢しはじめ、それがヒートアップしていって、ポリティカルなアジテーションへと発展。そのブチ切れっぷりも素晴らしかったのですが、一方の客の内心が秀逸すぎ。その第一声は、ズバリ
「セックス!!!」
 いやまぁモテたい盛りの童貞男子の行き着く先なんて、その一語に集約されてるのは道理とはいえ、何の迷いも衒いも無く、活舌良く大きな声でそのままズバリ叫ばれちゃうと、否応無しに笑うってw。
 労働者階級の悲哀を苛烈極まるテンションでアジりまくる美容師と、「セックス」のことしか頭に無く、留まることなく妄想し続ける童貞少年との対比も素晴らしく、やがて本音と建前の境界線が曖昧となり、遂には少年に芽生えた勘違い童貞妄想を完全粉砕する残酷な現実を、美容師が愛想良く吐き棄てるというオチも秀逸。
 きっちりと構築されてるネタの完成度の高さと、それを全く感じさせないくらいプリミティヴな下品さとが見事に共存しており、素晴らしすぎ。ウワサ以上の破壊力の前に、呼吸困難になるほど笑かされましたよ、あたしゃ。嬉しいことに、この日2位に入賞しまして、晴れて来週の東洋太平洋の出場権を獲得してくれたので、万難を排して観に行きます。殿方充共々、可能な限り見逃したくない芸人と出会えました。
 そんなこんなで、想像以上に面白かったです。これで¥500は安すぎ。毎月観に行くイベントになりそうな予感w。

*1:ちなみに、マイクプリアンプを導入するのは、分割による出力低下を補うためなのねん

*2:シューズやウェアが安かったので、今度ちゃんと見に行こうかと

*3:男は2桁もいなかったんじゃないかしら

*4:付け髭とかを装備

*5:つーか、本選に出場した芸人よか、ゲスト枠の芸人のほうが面白かったぞw

*6:ホントにHCとか好きらしいんだけど、この日は話しかけるチャンスが無かったのが悔やまれる・・・

*7:無論女性。念のため