12/31〜1/1の記憶

 いざ蕎麦屋を求めて昭和通り方面に向かって移動してはみたものの、夜に弱い秋葉原の土地柄を反映してるせいか、「開いてる」蕎麦屋が見当たらない・・・。なんぼ夜に弱いとはいえ「年越し蕎麦」という蕎麦屋的には書き入れ時と言っても過言ではないイベントが絶賛開催中というコトを鑑みれば、まぁ何処かしら開いてるだろう・・・と高を括っていた目論見が脆くも霧散し、途方に暮れるワタクシたち。ITさんが独り強硬に主張する、吉牛での「年越し肉」イベントが、俄かに現実味を帯び始める。
 そうこうしてるうちにelさんらが秋葉原に到着する頃合になってしまったので、一旦探索を打ち切り、駅で合流。その足で、今度は中央通り方面へと移動してみたのですが、案の定淡い期待を抱いていたTRADER横の蕎麦屋も閉まっており、打つ手無し。
 時刻は既に23時40分を回っており、いよいよ決断を迫られる頃合。このまま末広町に探索の輪を広げるか、コンビニで蕎麦を購入して路上で食うか、同じ麺類っつーコトでラーメンの類で妥協するか、年越し肉開催か、の4択。協議の末、手近にあった日高屋で妥協するという結論に至り、日高屋の2Fを占拠。テーブルは2つで、片方にはHTさん、elさん、LDさん、YYさん。もう一方にはITさん、SDさん、CHUさん、ワタクシといった布陣。
 各自がオーダーを済ませる中、ワタクシは無難なタン麺をオーダー。気分的には定食でがっつりってトコだったのですが、年跨ぎで定食を喰らうっていうのは本末転倒甚だしかったので、タン麺で年を跨いだ後、速やかに定食に移行するというスタイルをチョイス。
 次々とオーダーした品が届き、各自食事を開始せん、といった時に、隣のテーブルから軽いどよめきが起こる。見ると、HTさんがオーダーした担々麺にラー油をどばどばと大量に投下*1した挙句、更なる刺激を求めて店員を呼び出し、七味を持ってこさせておるところ。あー、あの刺激物の大量摂取っぷりは、初めて見たらひくだろうなぁ・・・等と思いつつ、個人的には見慣れた光景なので、特にコメントも無く。なんせ、たまにハバネロ系の激辛香辛料を携帯し、食事の際にそれを無条件で投下する漢ですから。「味覚が壊れてる」と豪語するのも伊達じゃないっつーか。
 そんなプチイベントを経てるうちに、いつしか時刻は零時を回り、2007年に突入。感慨が無いコトこの上無しw。ともあれ、無事に年を跨いだので、安心して定食を追加注文し、粛々と食しつつ「やはり素直に定食×2にすべきだったか・・・」と若干悔いてみたり。
 食事の後は、お約束のHTさん弄りタイム。今回はインタビューっぽい形式で、ワタクシたちの詰問に対して口を割らせる、という手法を選択。無論、その様を余すところ無く携帯で撮影。HTさんは、苦慮しながらも自らの乙女心を訥々と語っていたのですが、その真意がなかなか上手く伝わらず、撮影に徹し黙して語らなかったワタクシとしては助け舟を出してあげたくもあったのですが、心を鬼にし、そんな煩悶するHTさんの姿をレンズ越しに視姦視姦。その結果、実に20分以上の大作が撮れたのですが、改めて見てみたら恐ろしいまでにグダグダなトークが展開されていたので、お蔵入り決定。無念。
 そんなこんなで、食後もダラダラとくっちゃべっていたのですが、ひと段落ついたところでカラオケに移行すべく店を出る。まず向かったのは、言わずもがなのパセラだったのですが、やはりというかなんというか、4人部屋しか空いてないという体たらくで、半ベソかきながら逃げるように立ち去り、近郊のカラオケボックスをあてどなく彷徨ってみるも、他所は意外とナイトパックが高値であるという事実を思い知らされる。サバト以外ではカラオケに行く機会なんて無いので、パセラが普通にカラオケボックスとしても良心的な価格設定だというコトを知らなかったのですよ。やはりパセラに限るな。
 結局、カラオケ館というトコに落ち着く。朝5時までという微妙にハンパなパックだったので、一瞬お茶の水パセラって手も考えましたが、いい加減疲労困憊だったので、手近なトコで妥協妥協。通された室内は縦長な構造で、ソファーと丸椅子という構成。既に半ば以上ダウンしてるITさんは奥のソファーに座るなり、間髪いれずにいびきをかきながら就寝。さもありなん。かく言うワタクシも疲労のピークに達しており、既にIQは32を割り込む状態。それでも果敢にWEEZERでも歌って目を覚まそうかと思ったのですが、のっけから曲を間違えるという失態を犯し、戦意喪失。以降、5時に退去するまで一曲も歌わず、半分船を漕ぎながら、うつらうつらと過ごしておりました。途中でelさんが横になるように薦めてくれたけど、あそこで横になってしまったら昼まで起きない自信があったので、敢えて横にならなかった次第。
 カラオケ後、身を切るような寒さの外気に触れ、ようやく眠気のピークを越えたコトを実感。多少元気も戻ってきたので、ひとまず駅に向かい、そこで次の一手を思案するコトに。調べたところ、関西方面行きの新幹線の始発が6時頃だったので、ITさんとLDさんはそれで帰るコトを決断。首都圏組も、そんなお二方を見送るべく、共に東京駅に向かう。
 考えてみれば、いつもITさんたちと別れるのは秋葉原駅の改札とかだったので、改まって東京駅まで見送りに来るのは初めてだったり。だもんで、若干照れつつもLDさんと握手し、またの再会を約束。次いでITさんとも握手しようかと思ったのですが、その右手を握るのは激しく躊躇われたので、握手はスルーしようとしたところ、満面の笑みを浮かべたITさんが、正体不明の粘液でコーティングされた両手でワタクシの右手を激しくレイプ。危うく孕まされるトコでしたよ。
 こうして、最後までアホなテンションのまま、改札を通って消えゆく二人を見届け、同じく東京駅からバスで帰省するCHUさんとも別れ、いよいよもって解散ムード濃厚。が、まだ体力は残っていたし、せっかくの機会だからっつーコトで、ワタクシとHTさんは有明に初日の出を観に行くことにしまして、アキバでの初日の出を希望したelさん、SDさん、YYさんと別れ、新橋へ移動し、そこからゆりかもめ有明に舞い戻る。
 早朝のゆりかもめはさすがに閑散としており、昨日までの喧騒がウソのよう。朝焼けに彩られた景色は、昨日見た夕焼けに照らされた景色とはひと味違った美しさを醸し出していて、それを拝めただけでも、わざわざ足を運んできた甲斐があったというもの。
 なんやかんやと談笑に興じているうちに有明駅に到着。当然のように人っ子一人居やしない構内を抜け、日の出スポットである東駐車場目指し、ほってほってと歩を進める。多少なりとも人出があるかと思っていたのですが、歩行者はおろか殆ど車も通らず、その閑散とした街並みは、どこか現実感に乏しく、さながら夢の中にいるかのような錯覚すら感じさせる。
 幸いと言うかなんと言うか、ビッグサイト近辺までやってくると、若干の往来も見受けられ、多少現実に回帰(笑。やがて東駐車場に辿り着くと、若干数の奇特な方々が初日の出をいまや遅しと待ちわびていたので、ワタクシたちもその勇姿を拝むべく、金網に張り付く。折しも時刻は日の出間近だったため、初日の出の瞬間をバッチリ目の当たりにすることが出来ました。こんなに綺麗な初日の出を拝んだのは、小学生の頃以来かも。
 きっちりと太陽が顔を覗かせる頃には、いつしか人も多少増えてまして。でも、せいぜい2〜30人ってトコで、ココが穴場スポットであるというコトを実感。また大晦日コミケが開催されるようなコトがあったら、来てみたいですな。
 存分に初日の出を堪能したので、お次はビッグサイトを拝みに移動移動。こちらも人影はまばら*2で、のんびりとビッグサイトや、その周辺の建造物などを愛でる。改めて見てみると、結構凄い光景だなぁ・・・と感心。そのままエントランスプラザに行ってみると、意外というかなんつーか、ビッグサイトに隣接したファミマが営業中だったので、朝飯を購入。しかし、結構ごっそり棚の一角が無かったりして、昨日までの臨戦態勢とは打って変わった印象。まぁビッグサイトでなにがしかのイベントが開催されてない時は、売り上げなんて微々たるものだろうし、弁当の類なんて入荷するだけムダだろうから、普段の営業スタイルはこんなモンなんだろうなぁ・・・などと思いつつ、店を後にし、裏手のイベントプラザのテーブルに陣取る。
 数年前までは、こんなテーブルとかは無かったのになぁ・・・。ちと感慨に耽りつつ周囲を見渡してみると、裏手で人目につかないせいだろうか、昨日の激闘を物語る多量のゴミが、袋に詰められたまま無造作に置かれてたり、屋台風味な出店の店舗が残ってたり*3と、生々しい爪痕が散見。宴の後ってカンジで、激しくemoい気分に。
 食後、ゆるゆると国際展示場駅まで闊歩。その途中、屋根付きの通路を通ってみたのですが、昨日まで飾られていたアニメ系のバナーとかは殆ど回収されており、当たり障りの無い企業だかイベントだかのものに差し替えられていました。一応「ひだまりスケッチ」や「Kanon」とかの広告は残ってたけどね。
 りんかい線の構内は更に徹底されてまして、巨大な垂れ幕もポスターの類も、跡形も無く撤去されてまして、なんとはなしにAKIRAの大佐のセリフを思い起こしてみたり。
「見てみろ・・・この慌て振りを・・・怖いのだ・・・怖くてたまらずに覆い隠したのだ・・・」
 みたいなw。ちょっとぐらい名残が残ってるかと思ってたんですが、こうも見事に撤去されてるとは思わなんだ。昨夜とか、撤去したポスターとかの争奪戦が繰り広げられたのだろうか・・・等と想いを馳せてみたり。
 そんな瑣末なコトを確認出来た喜びを噛み締めつつ、HTさんと別れ、帰路に着いたのでした。どっとはらい

*1:瓶の蓋を開けてって言ったら分り易いか

*2:御同輩と思しき方々を散見

*3:もしかしたら出店では無く、日常的に営業してる店舗なのかもしれない