8/26 "When they cry 1st"@新宿 SUTUDIO PENTA/9HOURS/CxPxS/BREAKfAST/ANYTHING OK

 コミティア前日ではありましたが、スタジオライブだからそんなに疲れないだろうってんで、ex.ANGEL O.Dのデスロウさんが加入したバンド、COSMIC NEUROSEのライブを観に行きまして。出がけに寄った床屋で若干時間を食ってしまい、新宿に着いたのが19時20分頃。新宿のPENTAには行ったコトが無かったのですが、場所が分かり易いので、すんなり辿り着く。ふと見ると入り口に貼り紙がありまして、ライブは5Fで行うとの旨が記してありまして。だもんで、エレベーターに乗って5Fに向かい、件のスタジオに入ろうとしたところで、またしても貼り紙が。なんと、企画の主催でもあるデスロウさんが肺炎でダウンしたので、COSMIC NEUROSEはキャンセル。代わりにANYTHING OKが出演とのコト。むう。ANYTHING OKも以前から観てみたいバンドではありましたが、ちと残念でもあり・・・。
 微妙に複雑な心境を胸に秘め、中に入ると、ちょうど9HOURSがセッティングを済ませたところ。開演時間の19時半きっかりに始まるとは思わなんだw。スタジオ内は思ったよりも狭く、OTA STUDIOの奥行きを若干狭めた程度。客は20人くらい?思ってたよりも人がいて、最前列に行きそびれる。
 で、9HOURS。相変わらず、ワタゾウさんのガッタガタなドラムを中心に、つんのめるような勢いで加速するearly 80'sUSHCスタイル*1がカッコ良い。ナチュラルにキャッチーな楽曲は、端整に演奏すればメロディック系のファンとかにもアピールしそうなクオリティなんですが、そこはそれ、ワタゾウさんのドラミングが全てを台無しにするワケでw。瓦解一歩手前のスリリングなドラミングのカッコ良さは、真っ当なメロディック・ファンとかには理解し難いものがあるだろう・・・。鬼のような形相で必死に叩きまくるも、明らかに体が追いついてないという、その空回りっぷりに心酔するワケデスヨ?ミッドテンポの展開とかを織り込みつつも、終始突っ走りまくった潔いステージを披露してくれました。
 9HOURSの次は、CxPxS。初見&未聴なので、どんなバンドかサッパリ分かんなかったのですが、Gの方がRUPTURE*2のTシャツを着てたり、GGのグッズを持ってたり、変形ギターを使ってたりするトコから、なんとなく音楽性が垣間見えたり。ところが、セッティングを追えるとメンバー一同スタジオから出て行ってしまい、暫し途方に暮れる。あんまこういう手法って好きじゃないんだよなー・・・などと思ってるトコにメンバーが帰ってきたのですが・・・ちょwwwwwおまwwww。
 さっきまでRUPTUREのTシャツを着て普通にしてたギターの人は、SLIPKNOTみたいなマスク着用で、後はビキニパンツ一丁という、はみチン姿も眩いセクシーな出で立ち。ベースの方は目元を隈取りまして、やはり上半身まっぱ&ビキニパンツ姿なれど、亜美網タイツ着用でセクシーさアップ。で、voxの方は女性器を医学的に描いた柄のTシャツ&トランクス一丁という比較的まともな姿で登場したのですが、中の人が普通じゃなかった。ステージに立つやいなや、いきなり雄叫びを上げまくりながら激しく体を動かし始め、なかなかのトランスっぷりを披露。その尋常ならざる動きに警戒を強めたところ、やはりというか当然というか、演奏が始まると同時に客の側に突っ込んできたのですが、すんでのところで直撃をかわすワタクシw。
 音のほうは、下品で獣臭ただようパンクロックで、GG以降の系譜ではあるのですが、バックボーンはガレージっつーよかMOTORHEADとかに近い感じがしまして、個人的にはHEMIやDERELICTS、ZIPGUN*3辺りとかもを彷彿としたり。そんなワイルドなバックを遥かに凌駕するvoxが、とにかく強烈。終始喚き散らし、片時たりとも叫ぶのを止めないし*4、その動きも本能の赴くままなのでカッコ悪いんだけど、そこにシビれまくるっつーか。ベクトル的には、G☆Gのオオノさんととかに近いモノを感じますな。あと、後述しますが、美濃輪テイストも混じってるw。
 でも、ワイルドな中にもコミカルなテイストを織り込んでいるのが、このバンドの好いトコロ。特にvoxの方の茶目っ気は最高で、それまでは獣じみた雄叫びを上げてただけだったのが、途中の曲間の際には「喉渇いたー!!」と叫びだし*5、さらには「ビール!!」と客にせがみ、まんまとビールをせしめた挙句に、それを呷って「不味い!」と叫びながら床にブチ撒けてたりしたり*6、意味不明なポージング*7を決めてみたりと、なんとなくヘブン系なテイストも感じられたりw。
 駄菓子菓子、きっちりとカッコ良いサウンドを披露してくれてるんで、そういうイロモノ的なエッセンスを散りばめても、あんま気にならないんですよね。それってなかなか凄いんじゃないかと。結局、終始ワイルドなパーティ・アニマルっぷりを披露し、終演。なかなかのカッコ良さで、また観たいと思いました。GROANING GROOVEとかと一緒にやったら、物凄いコトになりそうだなぁ。ちなみに、一緒に観てたHTさん曰く、「昔と全く芸風が変わってない」そうです。Dsは別の方になってたそうですが。
 お次は、BREAKfAST。スタジオだろうがライブハウスだろうがお構いなく、相変わらず余裕綽々の芳醇なUSHCサウンドを展開。様々なジャンルのエッセンスを隠し味に効かせているにも関わらず、それらを安易なミクスチャーやcrossoverとしてではなく、きっちりと咀嚼してHCのサウンドに還元して披露してるという、センスと懐の深さに驚嘆。そういうトコも含めて、なんか「シブい」んだよね。そのバンドの在り様は、SMASH YOUR FACE辺りにも通ずるものがあるような。"Vote"や"ヴァイオレント・グラインド"といった名曲も飛び出し、満足のいくステージでございましたよ。でも、BREAKfASTは、もっとデカいハコで観たほうが映えるバンドだという事実を再確認したステージでもあったり。あと、BREAKfASTだけ盛り上がり、終了と同時に帰るヤツとかもいて、なんだかなぁ、と。ぶっちゃけ、この日のなかじゃ一番印象が薄いパフォーマンスだったんだけど。
 トリは、急遽今回の企画の主催となった、ANYTHING OK。ANGEL O.DのBの4WDさんがvoxを務めるバンドなのですが、今回が初見。vox、G、B、Dsという編成。とにかく、フロントマンの4WDさんの存在感が圧倒的で、ANGEL O.Dの時と同等かそれ以上の狂気を迸らせているのですが、その空気感がデスロウさんと同質なのは、血の為せる業なのかしら・・・などと思ってたら、演奏開始。すると、それと同時にいきなり頭から壁に突進し、物凄い音をたてて激突する4WDさん・・・なんか物凄い音がしたんですが*8。長い髪を振り乱し、痙攣するように激しく体を動かしながら吼えまくる4WDさんが当然のように目を惹くのですが、なにげに楽曲が面白い。パっと聴きにはebullition〜GRAVITY以降のカオティックなHCのように聴こえるのですが、よくよく聴いてみると、そういった類のサウンドよか、80年代後期のUSアンダーグラウンド・ロック、端的に言ってしまえば「ジャンク」と呼ばれていた一連のバンド(BUTTHOLE SURFERSとかCOP SHOOT COPとかJESUS LIZARDとか)のサウンドに近いモノを感じるのは、ワタクシだけでしょうか。それをHC的に昇華したサウンドなんじゃないかなぁ、とか思いましたよ、あたしゃ。
 一旦終了後、余りの短さに「もう一回」コールが勃発し、もう1曲やるコトに。4WDさんはキレまくりだし、ベースの方はベースをドラムのほうに放り投げるしで、ラストはグッチャグチャになって終演。いやー、存外に素晴らしいステージでした。つーか、次はライブハウスで観たいな。もっと広いトコで、奔放に暴れまくる姿を愛でつつ、もっとじっくり楽曲に耳を傾けたい。
 終演後、4WDさんに軽く声をかけてからPENTAを後にし、近場の蕎麦屋でHTさんとメシを食って、帰路に着いたのでした。COSMIC NEUROSEが観れなかったのは残念でしたが、粒揃いのバンドが揃った良い企画でしたよ。これで無料っていうのは、逆に申し訳ない気分になるなぁ。あと、デスロウさん、お大事にー。

*1:往年の7SECONDS風味と言ったほうが適切か

*2:オーストラリアのね

*3:覚えてるw?

*4:演奏が止まっても叫び続けてるという

*5:終演後は「疲れたー!!」って叫んでたよw

*6:スタジオライブでライブ終了後にモップがけするなんて、あんま無いぞw

*7:本当に意味不明なんで、説明しづらいw

*8:終演後、見事におデコが赤くなってましたがw