8/10の記憶

 いよいよヤツがやってくる。
 そう。ウチの日記を読んでくれてる方ならご存知の、東海の魔人ことITさんが、「はじめてのコミケ*1」に参戦すべく、名古屋から上京してくる日なのです。しかも、何故か潜伏先は我が家だったり。
 今年の3月にmixiで知り合うまでは、自分の人生とは、およそ縁の無い人だったはずなんですが、5月に実際に会って以降は、なんか毎月会ってるしw。つーか、東海地方在住のITさんと、地元のツレよか頻繁に会ってるっていうのは、どういうコトなのか、とw。
 ・・・人生って、何が起こるか分かんないもんだなぁ。
 そんな感慨に耽りつつ、前日の夜に家でお招きする支度をしていたら、ITさんから連絡が。なにやら真剣な内容らしく、いつもの軽い挨拶から入らなかったので、こちらも身構える。
I 「○○さん、一つお聞きしたいことがあるんですが。」
俺 「なんです?」
I「ボクはですね、「ひぐらし」や「ゼロ魔」を見てるんですよ。」
俺「・・・はぁ」
I 「で、ですね、そちらでも「ひぐらし」や「ゼロ魔」はリアルタイムで見れますよね!?」
俺 「・・・。えぇ、週に3回は放映してるんで、いずれかの局の回は見れると思いますよ」
I 「マジですか!?うわ〜良かった〜!」
俺 「・・・あの?」
I 「はい?」
俺 「聞きたいコトって、まさかそれだけですか?」
I 「えぇ。おかげで、心置きなくそちらに行けます!」
俺 「・・・じゃあ、明日・・・」
I 「お世話になります!」
 ・・・前途多難だ。
 明けて10日。ITさんとは、15時半頃にJRの某駅で落ち合う手筈になっていたので、午前中はまったりと過ごす。と、そこに、帰省してきてるDOさんから連絡が入り、晩飯でもご一緒にどうです?とのお誘いを受けたので、ついでなんで一緒にITさんを迎えて、その足でメシでもってなコトにしまして、同じく某駅で落ち合うコトに。
 時刻はいつしか15時間近となっていたので、ゆるりと駅へ向かう。駅で電車待ちをしていると、DOさんからメールが入り、順調に某駅に向けて移動中とのこと。よくよくメールを見てみると、どうも同じ電車に乗り合わせそうなので、最後尾方面に乗車する旨を告げ、やってきた電車に乗ってみたら、物の見事に出くわしましてw。5月以来の再会だったので近況を話しつつ、目的地へ移動移動。
 我々が到着し、ITさんの姿を捜し求めると、大きなボストンバッグを担いだITさんがやってきまして、無事に邂逅。でも、DOさんと違い、ITさんとは2週間前にも会ってるので、さしたる感慨も無くw。で、ひとまずどっかで落ち着こうってコトで、近場のロッテリアに向かう。ロッテリアの一角に陣取り、トーク開始。さすがに、まだ陽が高いせいもあってか、比較的なマトモな会話に終始。良い傾向ですね。そんな調子でダラダラと2時間ちょっとくっちゃべったところで、メシを食いに移動移動。行く先は、アボカーレという食べ放題のイタリアンレストラン。平日のディナーが食べ放題で約\1200という、なかなか豪気なお店。
 てくてくと夕暮れの街を歩くこと10分ちょっと、ようやく件のお店に到着。郊外の大型スーパーやらレストランやらが林立してる地域の一角にあり、以前来たときはそこそこ賑わっていたのですが、時間が早いせいもあってか、客の姿はまばら。店員さんに案内され、ひとしきりレクチャーを受けてから、食事開始。序盤はひたすら食事に集中していたので、皆、口数少なめ。ひとしきり腹が膨れたところで、ようやく会話の花が咲き始める。
 話題は当然翌日に控えし夏コミのコトや、オタネタに終始。早くもテンションが沸点に達しているITさんは、辛抱たまらん!ってな御様子で、問題発言を連発。リオとかの話から、スロットの北斗の拳の話になった時の一幕。
D「北斗の拳じゃ萌えないでしょ、あんま女のキャラいないし」
俺「北斗の拳に出てくる女っていうと・・・ユリア?」
I 「・・・。大人の女、怖い・・・」
俺 / D 「・・・」
俺 「・・・えーっと、他に女キャラっていましたっけ?」
I 「リンがいるじゃん!リン、可愛いよ!
身長は絶対に150センチ以下だしね!」
俺 「なんなんスか、その150センチ以下っていう具体的なディテールは」
I 「150センチ以上の女は、人に非ず!」
俺 / D 「('A`)
俺 「つーか、150センチ以下ならなんでも良いんですか?」
I 「うん!」
俺 「だって、三十路以上でも150センチ以下の人とかいますよ?」
I 「・・・ そ れ は そ れ で 萌 え る !」
俺 「(ダメだ、この人・・・)」
 こんな人を我が家に招きいれるのかと思うと、暗澹たる気分になりますな。
 ひとしきり盛り上がり、ふと時刻を確認すると、21時前。いささか早いですが、明日は5時起きなので、ここいらで撤収。が、DOさんも興味本位で我が家を訪れてみたいとのことでしたので、歓迎の方向で。綺麗な月を愛でつつ、電車で我が家の最寄り駅に移動し、ITさんの荷物を考慮し、タクシーで我が家へ。
 我が家を訪れた人は、ほぼ例外なく軽く引くのですが、ご多分に漏れず、お二方も言葉数少な。以前の部屋ならいざ知らず、今の部屋は、そこまで引くような要素は無いと思うのですが・・・はてさて。ともあれ、ITさんの荷物を適当に整理したりしてから、ワタクシのメインの居室に案内し、くつろいでもらう。一応、それなりに面白い音源が多数あるにも関わらず、二人揃ってマンガと同人誌にしか反応しないのは、どういうコトなのか、と。
 二人とも黙々と本を読み耽っていたので、ちと燃料を投下すべく、軽い気持ちであるソフトを起動させたのですが、これが大間違い。とんでもない大惨事へと発展していったのです。
 今回起動させたソフトは、「LOVERS」。「とにかくエロエロですよ?」という一言にヴィヴィッドに反応した二人に、ヒロインの初体験シーンを見せる。操作はDOさんで、その傍らにITさんが陣取るスタイル。序盤のキス・シーンから敏感に反応する二人。溜息まじりだったり、嬌声を上げたりと、その一喜一憂する様が余りにも面白かったので、ケータイで撮影を開始。モニター上では制服の上からのペッティングへと移行。ITさんは、憑かれたかのように
 「おっぱいだよ・・・おっぱい」
 と囁き続ける。が、ブラウスや下着を脱がし、上半身が露わになるシーンでは、一転して沈黙。二人の微妙に荒い息づかいが面白すぎて、必死に笑いを堪えるワタクシ。そして、剥き出しとなった乳房に手がかかると、DOさんの「うひー!」というハイトーンな悲鳴と、ITさんのタメを効かせた
 「おっぱいだよぉ・・・おっぱい」
という声が交錯。まさにカオス。つーか、二人とも穴掘って埋めちゃえ。
 そんなやりとりをしてる間にも、着々とシチュは進行。ぱんつを脱がす段になると、お得意の朗読も炸裂。今回はハモりでの朗読なんで、破壊力もアップ。いよいよ以って、のっぴきならない事態に発展してまいりました。モザイクがかけられているとはいえ、大股開きでの女性器のアップを目の当たりにし、「綺麗だ・・・」と呟くITさんの、意外な叙情性に一瞬感じ入るも、次の瞬間には「早く広げろー!」という場末のストリップ小屋でクダ巻いてるオヤジの様な本音を吐露してしまい、見事に台無し風味。一方のDOさんは、ITさんのおっぱい発言を受け、
 「良いもんですねぇ、おっぱいって」
 と、さもありなんといった風に深く頷く始末。あんな知的な文を書く人なのに、本質はITさんと大して変わらないという事実に愕然とするワタクシ。あぁ・・・こんなDOさんの一面は、知りたくなかったよ・・・w。
 そうこうしてるうちに、遂にITさんが禁断の一言を口にする。
 「俺、一人だったら絶対オナニーしとるよ!」
 ちょwwwwwそんなぶっちゃけトークいらないからwww。あまつさえ「してるでしょ!?してるでしょ!?」と我々に同意を求める始末。もはやたただた笑うしかなかったのに、追い討ちをかけるが如く
 「もう絶対チンコ握っとるもん」
 という男らしいにも程がある心情を吐露。 泊 め る な ん て 言 わ な き ゃ よ か っ た 。が、今更そんなことを思っても、後の祭り。もはや引き返すこと能わず。そんなワタクシのブルーな心境など知る由も無い二人は、加速してゆく
I 「ここは口で愛撫でしょ。クンニと同じだよね?」
D 「そうですね。クンニリングスってコトですね。」
I 「「汚い、汚い」とか言われたいんだよ!」
D 「そうですね。綺麗にしてあげるよ、と」
 上記のやりとりを例に挙げるまでもなく、二人のやりとりはどんどん高度になっていき、お得意の朗読も、ハモりから交互のソロへと進化。ナチュラルなパートの区分けっぷりに妙な感心をしてみたり。ITさんも余裕が出てきたのか、お得意の魔法少女発言*2も飛び出す。すかさずDOさんが呼応し「今は責められて魔法が使えない状態なんですよ」と、勝手に脳内でシチュエーションを変換するという高度なテクニックを披露し、秘められたポテンシャルの高さを垣間見せる。
 いつしか、舞台は本番シーンへと移行。挿入シーンのテキスト*3を読んだITさん、またしてもぶっちゃける。「俺だったら射精するわー。そんでショボーンってカンジで」・・・ワタクシ、涙が止まりません。と、ここまでは一方的にニヤニヤしていられたのですが、ここで思わぬ逆襲を喰らう。画面上では、主人公が挿入前に射精したことについて詫びる「ごめん・・・」というテキストが表示されているのですが、その主人公の名前が「○」だったり。
・・・・・・・
・・・
 しまった!主人公の名前をデフォルトに戻しておくのを、忘れてた!!時既に遅く、DOさんとITさんから散々弄られまくるワタクシ。白状します。ワタクシ、エロゲでは、主人公の名前をゲーム内のキャラクターがきちんと音声で呼んでくれるタイプのゲーム以外は、自分の名前にしてプレイするタイプです。
 閑話休題
 ひとしきり弄られた後は、念願の挿入シーンを鑑賞。ここで、何を思ったのか、ITさんが「記念にケータイで撮っとこう」と言い出し、おもむろにケータイを取り出したかと思うと、そのままホントに撮りやがりまして。無論、DOさんも追随。モニターの前で、ケータイ片手に「こう、下からローアングルで・・・」とか言ってるし。お前らアレだ、これがバレたら、マジで某所で出禁になるぞw。
 が、今の彼らには、そんなヤボな注意など届かない。モニター内の絵が切り替わる度に嬌声を上げ、ITさんに至っては、横になった姿勢で、なにやら体が小刻みに動き出す始末。一瞬「まさか!?」と戦慄が走るも、さすがにチンコは握ってなかったので、一安心。
 いよいよフィニッシュが近づいてくると、今までは、ただただそのエロさにあてられて、全てを受け入れていたITさんでしたが、遂に猛然と牙を剥く。
 「こいつメチャクチャやっとーがな!やりたい放題やなぁ!」
 ・・・。先生!二次元のキャラ相手に嫉妬するのは、さすがにどうかと。そんなITさんに呆れていると、今度はDOさんがしれっと
「これ、結局正常位だけなんですねぇ・・・」
 と、さも物足らない、といった風にのたまいましたよ?いやいやいやいや、一応これ初体験のシーンなんで、そんなにムチャな体位はしないんじゃないかと・・・ってな具合にたしなめると
「あぁ、なるほどなるほど」
 と、軽くいなされちゃいましてよ?そんなに不満かw。
 長い長い初体験も、いよいよ膣内射精でフィニッシュ。そのシーンの最後に、ちょっとしたオマケが・・・と言ったところ、二人の見解が分かれる。膣内から引き抜いて、ドロっと垂れる精液を期待するITさんに対し、汚れたチンコをお掃除フェラしてくれるシーンを期待するDOさん。二人の性癖が垣間見える、素敵なエピソードな気が。つーか、意外とと言うかやはりと言うか、DOさんは相当のドSですな。つーか鬼畜?
 この対立は後々に遺恨を遺すか・・・と思いきや、最後の最後で和解に至る機会が訪れる。ヒロインがパイパンで巨乳だったことに感極まったITさんが、
「おっぱいデカくてパイパン、最高です!!」
 と、この日一番の笑顔でサムアップしたところに、無言なれど、溢れんばかりの笑顔で呼応するDOさん。二人の絆は、今まで以上に確固たるものとなったことでしょう。
 結局、こんなアホなコトをやっていたので、DOさんは終電を見事に逃し、家族に迎えに来てもらうという醜態を演ずるハメに。どんな言い訳で切り抜けたのか、非常に気になりますな。
 残された我々は、入浴の準備をしつつ、数時間後に迫った夏コミ初日の対処法を検討しあい、午前2時頃に床についたのでした。

*1:はじコミオ

*2:「これで魔法少女やったら完璧なのに」

*3:「そうしてるだけで射精しそうに〜」