3/19 "I've Heard It Before 13"@新大久保EARTHDOM/URBAN TERROR/TECHNOCRACY/鉄槌/HUMPTY DUMPTY/KGS

TECHNOCRACY

 前日のSPY企画の疲れも残ってたんで、ちょっと微妙なテンションではあったのですが、TECHNOCRACYは是が非でも観てみたかったし、URBAN TERRORも観たいし・・・ってコトで、老体に鞭打って*1行ってきました。
 上記の如く、行くまでに逡巡してたので、新宿に寄ってる時間が無くなってしまい、またしてもABC3のカタログを買いそびれる・・・orz。
 18時半頃に新大久保に到着し、改札を抜けたら、いきなりウチのバンドの相方に遭遇。そういえば、友人と一緒に観に行くって言ってたっけか。軽く手を挙げて挨拶して、スルーw。どうせ会場で会うしw。 
 EARTHDOMに到着するも、入り口尾付近にはそれっぽい人はたむろっておらず、先日の悪夢が脳裏を過ぎる・・・w*2。そんな悪夢を振り払い、階下に進んで当日券を購入。で、場内に足を踏み入れると・・・やっぱ人影はまばらw。意外に客が少ないな・・・と、ちょみっとしょんぼりしながらバーに向かったら、そこにはそこそこ人がいたんで、ちょっと安心。ま、主だった顔ぶれが出演バンドの面々っぽかったのは、気にしない方向でw。
 友人・知人の姿も見えないので、モニターに寄りかかりながら座りぼんやりしていると、Bさん来場。直でお目にかかるのは、昨年春のSEEIN' RED@FAD以来ですが、mixiでは交流がありますんで、なんの違和感も無く、オタ成分高めなトークで談笑w。
 そうこうしてるうちに、10分ちょっと押しで、URBAN TERRORが登場。前回観たのは2004年2月@新宿DOM*3だったので、実に2年ぶり。その時は、復活して間も無い頃だったので、無論最高なれど、URBAN TERROR的には平均点ってなカンジだったのですが、今回はK点越えですよ。
 しょっぱなからアクセル全開で、一瞬にしてもっていかれる。全ての音が一塊となって襲い掛かってきて、問答無用で粉砕されるかの如き衝撃。そして、ステージから溢れんばかりの気迫。これぞハードコア・パンク!としか言いようの無い、怒濤のステージングを披露。これがURBAN TERRORだぜ!
 展開の仕方こそメジャー風味*4ではありますが、全く以ってデオドラントされてない、その獣臭は隠し様も無く匂い立っておりまして、相変わらずエグいエグい。荒々しくリフを刻みつつも、随所にロッキンなフレーズを織り込んでくるKIMさんのギター、激しく動き回りながらもドライヴ感抜群のNOZOMUさんのベース、愛くるしいルックスなれどw、とことんタイトかつパワフルなコニーさんのドラム、そして毎度のことながら目がイっちゃってる田口さんのケダモノじみた咆哮がEARTHDOMに木霊する。
 昔に比べるとドロドロさ加減は減衰しましたが、その代わりに、焦点を絞り込んだ一転突破型のスタイルへと変貌を遂げているんで、無問題。今こそが全盛期と言い切っても良いぐらいの、充実&白熱したステージを見せ付けてくれました。やっぱURBAN TERRORはいつだって最高だ!G☆Gは俺の若手一推しのバンドですが、URBAN TERRORはベテランの一推しです。万が一にも未見の方がいらっしゃるようなら・・・正座&説教ですw。
 初手から濃厚なステージングを見せ付けられ、早くもお腹一杯w。と、ここで軽やかにHTさんが登場。Bさんも加わり、開演前よりも明らかに濃度の高いリアル・オタ・トークが展開し、URBAN TERRORの余韻台無しw。 だ が 、 こ れ が 好 い w。
 二番手には、早くもTECHNOCRACY登場。音源は愛聴してるのですが、ナマで観るのは初めてなんで、期待が募る。
 冒頭、ブルージィなフレーズをじわじわとギターの方が紡ぎ出し、そこから楽曲へと連なっていく、というスタイル。TECHNOCRACYといえば、crossover系として知られてますが、実際のステージは、そんな括りでは到底縛れない、極太なスケール感を見せつけてくれました。CAVITYばりのsludge風味なリフで巨大なうねりを起こし、会場をdarkなTECHNOCRACYの色に染め上げ、そんな粘っこい展開から一転、一気にハードな展開へと雪崩れ込み、爆発。フロアの熱気も沸点に。俺は最前列ど真ん中で観てたのですが、背後にガンガン当たってくる人の感触も心地良いw。
 とにかく、何もかもが骨太で、腰が入りまくり。ゴリっゴリな野太いリフを刻みつつ、ブルージィで艶めかしさすら感じさせる色気のあるフレーズを紡いでいくギター、ベースはしなやかにサウンドの底辺を彩り、パンチ効きまくりなドラムは、そんなぶっといサウンドを支える御柱。そして、野獣の如き咆哮を続けるvoxのテンションは、天井知らず。これを目の当たりにしてしまうと、もう音源では物足りないなw。
 こうなってくると、もはやHC云々というフィールドを優に飛び越えてしまってるのではなかろうか、と。なんつーか「ロック」っていう言葉が似合うバンドです。その圧倒的なサウンドに、心底心酔しきりました。一刻も早く東京に再降臨していただきたい!
 その次は鉄槌。いわゆるskinsの系譜のバンドなのですが、傍から聴く分には、そのサウンドはメタリックなHCで、NYHC風味。ま、NYHCはOiとかの影響大なので、さもありなん。バックはテクニカルでタイト。ギターはソロとかも弾いちゃうような感じ。でも、そこに情念溢るるvoxが乗るコトにより、単なるメタリックなHCから鉄槌のサウンドへと昇華されるワケで。
 明確なステートメントを持ち、主義主張にブレの無い思想を持ったvoxが紡ぎ出す言葉には、言霊が宿っている。正直、サウンド的には俺の趣味じゃないのですが、そんな瑣末な嗜好とは無関係に、素晴らしいと思えるステージングでしたよ。
 4番手はHUMPTY DUMPTY。色々ウワサは聞くものの、今回が初見だし、音源も初期の頃しか聴いたコト無いので、今はどうなってるのかさっぱり不明。マイクスタンドをたまにフロアに投げ込むんで、出来れば最前列の真ん中は避けたいトコだったので、ちょっと引いた位置にいたのですが、空いてたんで潜り込むw。
 冒頭、場内の照明を落としまくり、ほとんど暗闇ってな状態でスタート。そのサウンドは、怒濤としか形容のしようが無い、凄まじい音塊。つーか、随分モダンなサウンドになっててビックリ。特にドラムが壮絶で、ツー・バス連打しまくりの、嵐のようなドラミングなれど、しっかりグルーヴィ。ダメなBlack Metalとかにありがちな、疾走感の無いただ連打してるだけのドラミングではなく、しっかりと疾走感も表情もあるドラミングだったのが驚異的。事前にBさんが「ドラムが凄いんですよ」って教えてくださったのも納得です。
 それと、やっぱvoxの狂気が素晴らしい。尋常ならざるテンションで咆哮しまくりながら激しく動き回る様は、近寄り難い雰囲気を醸し出してました。こういう雰囲気って、今のHCからは失われつつあるので、そういう意味では頼もしくもあり。
 極めつけは、マイクスタンドをフロアに向かって投げつける、というアクション。幸いにもガード不能技wじゃなくて、事前のモーションが大きかったために、ガードは可能でした。でも、右手にちょっと当たっちゃったけどねw。
 アクションやら雰囲気やらに目がいきがちですが、楽曲の充実っぷりも特筆に価します。驀進する重戦車の如きサウンドがメインだれど、ブルースハープを使ったちょっとフリーキーなんだけど沁みる曲や、ブラストを導入したグラインド風味な曲など、多彩な楽曲を披露。でも、どれも「闇」を感じさせるっていう意味では、一本芯が通ってるんだけどね。
 とにかく、その圧倒的にド迫力なステージングを前にしては、ただただ平伏すのみ。凄まじかったよ、ホント。
 そして、トリは主宰のKGS。FAMILY MANと並び、日本のBLACK FLAGと称されるバンド。基本的に、物凄くシンプルなハードコア・パンクを演ってるんですが、センス抜群なため、否応無しに溢れ出るオリジナリティが、唯一無二の個性を育んでいるかと。
 今回は、主宰企画とあってか、若干緊張した面持ち。でも、始まってしまえば、余裕綽々。過度に絶叫するでもなく、激しいアクションでフロアを煽るでも無いのに、どうしてこうも聴き手を熱くさせるのか。苦みばしった燻し銀のシンプルなUSスタイルのハードコア・パンク・サウンドが、どうしようもなく心地良い。
 そして、時折挿入されるFastなパートでは、当然巻き起こるモッシュ。さらに、楽屋から誰かが飛び出してきて、そのままダイヴを敢行×2。
 途中、ベースのトラブルにより、急遽ベースを借りて事なきを得た、というアクシデントもありましたが、場内の空気は弛緩せず、和やかにその光景を見守る、という心温まる一幕も、また好しw。
 個人的なクライマックスは、1st 7"の曲。ここで、俺の隣にいたHTさんが猛然と反転し、半ダイヴ状態でフロアに消えていきましたw。途中、何度か誰かが俺の背中に何度かぶつかってたけど、あれは誰だったのか、とw*5
 そんなこんなで、19時15分頃にスタートした企画は、22時過ぎに終演と相成ったのでした。いやー、濃かった!
 終演後、HTさんらとくっちゃべってたら、気になる情報が舞い込んできまして。なんでも、URBAN TERRORとKGSでHTさんと一緒になって大暴れしてたは、ウチの相方だったそうでw。ウチの相方は、基本的に現行バンド&サウンドに興味無いタイプなんで、ここ数年はめっきりライブに行く回数が減りまして、個人的にはちょっと寂しい思いもあったのですが、そんなエピソードを聞いて、ちょっと嬉しくもあり、頼もしくもあり。
 つーワケで、とても濃厚な、素敵な企画で、ワタクシ心底ご満悦でございます。素晴らしかったよ。行かなかった方は、反省&後悔しなさいw。

*1:ハァハァ(違

*2:http://d.hatena.ne.jp/PIG-M/20060311#p2

*3:http://d.hatena.ne.jp/PIG-M/20040221#p1

*4:なんせAIR JAMとか出てるしさー

*5:ウチの相方とHTさんが戦犯っぽいw