3/18 "EYES≒合図"＠小岩eM SEVEN/DIET CHEAT/9HOURS/GROANING GROOVE/SHORT FUSE/CHEAP SKATE/SPY MASTER
つーワケで、ひと月ちょっとぶりに小岩に。なんだかんだで時間を食ったので、今日もアキバに寄れず、ちょっとしょんぼりｗ。
18時20分頃eM SEVENに到着し、早速入場すると、HTさんがお出迎え。今日はSPYなんで、ほろ酔いで抑えてる模様ｗ。そんな具合に、友人･知人らと談笑してるうちに、トップのDIET CHEATがスタート。
昨年、Toxic Punk Wasteでステージを観てるのですが、そのときとは若干サウンドが変化してました。基本は、若干ヒネりの効いたUSHC系で、特にベースの屈折っぷりが素敵でして、SST風味っつーかDESCENDENTS的というか良い塩梅にねじくれ曲がったフレーズを紡いでおりまして、相変わらず印象的。
ちょっと変わったかな？と思ったのが、ギター。以前はもう少しcrossover風なフレーズを紡いでいたのですが、今日のプレイでは以前ほど屈折した感じがしなかったような。
全体的に、以前よりもHCな雰囲気が増してきましたが、もう少しピリっとした緊張感が欲しい気もしました。ファストなパートの破壊力が高いんで、そこら辺をもう少し探求してみても、面白いかも？ま、結成して1年も経ってないので、まだまだ発展途上で当たり前なんですがね。それを考えると、驚異的といえるレベルにあります。良いセンスしてます。
お次は9HOURS。7SECONDS風味*1なUSHCサウンドをベースにしつつも、バタバタしてて空中分解寸前なんだけど、妙なグルーヴがあるワイルドなジャングル･ビートを叩きだすドラムと、ドライヴしまくるベース、しなやかで柔らかいギターを奏でつつ、荒々しく歌うヴォーカル*2との絶妙なアンサンブルによって、独特の色彩を帯びたサウンドは、early 80's USHC好きには垂涎のサウンド。
基本的に疾走しつつも、要所要所で聴かせる楽曲なんかも織り込んでくるあたりは、さすがヴェテラン、というべきか。
3番手はGROANING GROOVE。序盤はちょっと音が小さめで、イマイチ消化不良だったのですが、3曲目の新曲*3辺りでベースとギターの音量が上がり、俄然ヒートアップ。
こうなってくると、もう無敵。voxは汗と涎を撒き散らしながら、叫び、吼え、のた打ち回り、ギターはソリッドなリフを黙々と刻み、ベースはうねり、ドライヴしまくり。そして、ドラムは超パワフルなんだけど凄まじくタイトで、もう熱い熱い熱い。
途中、ベースに機材トラブルが発生し、音が出なくなったにも関わらず、そんなアクシデントなど意に介さず、といった感じで平然と熱い演奏を繰り広げたG☆Gの心意気が嬉しい。
バンドのサウンドにもよるんで一概には言えないのですが、個人的には演奏中に機材トラブルが発生しても、演奏は止めて欲しくないのですよ。演奏を止めてしまうと、それまで練り上げてきたライブの「温度」や「テンション」が一気に醒めちゃうんですよね。なんつーか、ライブの「流れ」を軽視し過ぎてるんじゃないかと。特に、HCみたいなエモーショナルなサウンドなら、尚更*4。だもんで、G☆Gのステージングに感銘を受けたワケで。やっぱ、ホントカッコ良いわー。最高！
次はSHORT FUSE。バンド名がバンド名だし、以前からPOISON IDEAっぽい、とかいうウワサを耳にしていたので、期待していたのですが、はてさて。
意外にも、序盤はミッドな曲調がメインで、ロッキンなハードコア･パンクといったサウンドを展開。で、そんなサウンドを聴いていたら、なんで「P.I.みたい」と言われてるかが判明。ギターの人が刻むリフやフレージングが、どうにもP.I.ネタ満載でして。確かにカッコ良いし、それを差っ引いても味のあるプレイを披露してくれてはいたのですが、まぁ気にはなるよね。
後半は一転してファストなナンバーで畳み掛ける。クランチーなリフなんかも飛び出して、かなりcrossover風味なサウンド。前半は掴み所が無かったvoxも、ようやくイキイキとしてきまして、良いカンジに。中音域重視のサウンド･プロダクションもハマってました。
サウンド的には、ギターとドラムが牽引してた印象。ベースのプレイがちょっとオーソドックス過ぎるのは、惜しいかも。crossover風なサウンドだったら、やっぱベースがキモになるので。voxは･･･悪くない。でも、特に前半、ちょっとテンションが低かった気が。
基本的に良い曲持ってるんですが、その魅せ方に工夫が足らなかった印象。序盤に速いのを1〜2曲演奏して、それからミッドで押してくれれば、もう少しフロアの反応も違ったはず。前半ミッド連続、後半ファスト連続っていう流れでは、やっぱ単調になってしまうし、ノリにくいよね。
曲順っていうのは、何がしかの意図があって然るべきだと思うんですが、意外と軽視されてる気もします。前述したように、ライブの流れを作るのに最も手っ取り早いのが、曲の並べ方だと思うのですよ。きっちりと構成すれば、それだけで武器になるのにね。今日のSHORT FUSEなんかは、その典型だと思いました。勿体無い。
SHORT FUSE終了後、KZさんがワインボトル片手に登場。お正月以降ご無沙汰でしたが、相変わらずのテンションでなによりｗ。
次は、三重からやってきたCHEAP SKATE。vox、G、B、Dsの4人組で、Dsの方は、ex.FLASH GORDONだそうで。あからさまに「いなたい」ルックス*5とか、にいち早く反応したﾜﾀｸｼは、KZさんらの輪から離れ、ｗｋｔｋしながら開始を待ちましたｗ。
ステージが始まると同時に予感的中を実感。もっさいアクション*6でグイグイ押しまくるUSHCスタイルで、もう最高ｗ。しかも、1曲目でいきなりベースの方が弦を切りまして、SPY MASTERのメンバーのベースを借りるという、どうにも冴えない一面も披露ｗ。他にも、voxの方が何故かスローな動きでサークル･モッシュしたりと、意味不明なアクションが素敵すぎｗ。
ナチュラルにポップなテイストを織り込んだサウンドは、時にFastcoreばりの加速もみせ、疾走感があってナイス。時折軽いモッシュっぽいのが発生したので、ふと横目で見たら、ワインボトル片手にKZさんが軽く輪に加わってた気がｗ。
微妙にステージングがこなれてなかったり、楽曲の詰めが甘かったりってな面は否めないのですが、こういう愛すべきハードコア･パンク･バンドは応援したくなります。この独自の進化っぷりは、地方のバンドならではないかと。でも、MCでしきりに「31歳」という年齢を押すのはどうかと思いますｗ。言うほど年じゃないぞ。こちとら35だっちゅーねんｗ。
トリは、言うまでもなくSPY MASTER。開始前、voxの方から挨拶があり、今回の企画のタイトルである"Eyes"という新曲からスタート。貫禄のステージングは、さすがの一語に尽きます。今回はHTさんのドラミングも序盤からしっかりタイト＆パワフルだし、ベースの方の小気味宵良いプレイは、ドライヴ感抜群。ギターの方は随所に小技を織り込みつつも、切れ味鋭いリフと味のあるフレーズを連発しまくり。そしてvoxの方は、しっかりと歌い、叫ぶ。
さらに、良い意味で煽り、鼓舞するKZさんに触発されてか、いつもよかvoxの方のテンションが高く、アクションも激しめで、かなりの熱量。それに呼応するようにフロアも盛り上がり、モッシュも興る。
が、こんな熱気をブチ壊す、某氏の自爆MCが炸裂。
「ハードコアの人はびんちょうタンを見たらいいよ」とか
「お前はなにタンが好きなんだ!?」とかブチ撒けたワケですよ。
場内( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ。多分、笑ってたのは俺やKZさん、NMさんとかぐらいじゃないｗ？失笑や罵声すら起きなかったコトから鑑みるに、MCの内容自体が伝わらなかったワケで･･･台無しですｗ。そんなMCを黙殺し、普通に曲の紹介をして演奏を再開するvoxの方のリアクションがナイスｗ。
とんだハプニングｗもありましたが、無事にライブは終わったのでした。後日、友人がこの企画に寄せたコメントが、正鵠を射ていたかと。
曰く「しっかしこんな「アメハー」ライブっていいですねー。80年代末期の札幌HCやネオハードコアテイル的不器用なモッシュしたくなる瞬間。」
この日出演したどのバンドにも言えるコトだけど、時代に迎合せず、不器用なんだけど誠実に活動を続けてる姿勢が、ホントに素晴らしいと思うのですよ。こういうバンドたちにも耳を傾けていただきたいと思う、今日この頃です。
終演後、KZさんらとダラダラくっちゃべった後、eM SEVEN下にオープンした「DISCO」に寄ってみた。こじんまりとしたスペース*7に、国内のバンドの音源を主に置いてました。デモ音源が多いんで、新規開拓にはもってこいな印象。ブレイクコアがBGMだったりするんで、一筋縄じゃいかない音源が増えていきそうです。
買い逃してた音源やら、気になるバンドやらをチェックし、なんだか結構お買い上げｗ。でも、安かったんだけどね。Tシャツや映像作品はチェック出来なかったんで、今度じっくり品定めに行きたいトコロ。
てなカンジで、楽しい夜は更けていったのでした。
