3/10 "Other Music vol.00"@新大久保EARTHDOM/sgt./machina critica/RUDOLPH SCHMMIT/デラシネ

 つーワケで、昨日はEARTHDOMに行ってきたワケで。こけら落としの前に足を捻挫したおかげで、昨日が初EARTHDOMでした。
 せっかく都心まで出るので、早めに行って新宿のレコ屋でも覗こうかと思ってたのですが、仕事の区切りがなかなかつかず、気がつけば17時過ぎ。もはやのんびりしている猶予など無いので、慌てて出かける。
 だいぶマシになったとはいえ、まだ本調子ではない足で、駅までてくてく。電車の時間も迫ってたので、駅近くのコンビニでポーションを探す余裕も無くw、改札目指して一目散。なんとか予定どおりの電車に乗れたし、幸いにも座るコトも出来たので、スムーズに新宿へ。
 EARTHDOMのサイトの地図を見た限り、新宿駅から歩けない距離ではなさそうだったのですが、言うまでも無く山手線を利用。乗り継ぎの際、階段の昇降や通路移動の速度が若干遅いため、周囲の無言の圧力を敏感に察知し、通路の端へ端へw。お年寄りや身体の悪い人は、ホント大変な思いをしてるんだなぁ・・・としみじみと実感したり。
 ラッシュ時なんで、あっさりと山手線に乗り込めまして、あっという間に新大久保駅に到着。当然降りのエスカレーターなど無く、えっちらおっちら階段を降りる。大久保駅はよく利用してたんですが、新大久保ってあんま縁が無かったんで、改札出てからの道程に若干の不安があったのですが、幸いにもEARTHDOM方面への目印であるロッテリアがああさりと見つかったので、そっち方面へ移動開始。
 ちなみに、改札は一つなんで、改札を出たら右折、と覚えておけばOKです。
 道中、セブンイレブンポーションを探すも、影も形も見当たらず・・・。さらに、道すがら発見した本屋を覗いてみるも、かしましの3巻などあるはずもなく・・・微妙にテンション下がっちゃったりw。
 そうこうしててるうちに、あっさりとEARTHDOMの入り口を発見。スタッフらしきお兄さんが番をしてる以外に人影は無く、微妙に不安が過ぎるも、地下へと潜入。地下へと至る階段が綺麗*1なのも、開店して間もない産物か。階下の受付でチケットを購入し、場内へ。
 フロアは縦長な構造で、黒い外壁にトライバル柄で描かれた水棲生物のペイントが施された内装は、シックで落ち着いた佇まい。ステージとフロアの段差はほぼ無く、柵とかも無いし、良いカンジ。
 駄菓子菓子・・・あれ?お客さんはおろか、スタッフの姿さえ見当たりませんよ?BGMが空しく木霊する場内は人っ子一人おらず、貸切風味w。一応、開場時刻の18時半は過ぎてたんですが・・・。
 若干暗澹たる気持ちになりつつも、これ幸いとばかりに場内の写真を撮る。フロアをうろつきながら写真を撮ってたのですが、ウワサのバー・スペースが見当たらない・・・。迷える子羊の如くうろうろしてたら、スタッフの方や出演者と思しき方が入ってきたので、一安心w。そして、スタッフの方にバーの場所を尋ねたところ、ステージ脇の通路の先、と教えていただきまして。てっきり、楽屋かなんかに至る通路かと思ってた先に向かうと、バーがありました。変わった造りになってるハコだわ。
 バー・スペースはなかなかの広さで、ソファーやテーブル、椅子などが設置されており、壁にはスクリーンがかかっていて映像を流してるってなカンジ。ちなみに、物販スペースもココです。
 喉を潤してからフロアに戻り、しばし呆けていると、HZさんが登場。正月以来だったんで、くっちゃべりながらダラダラしてると、19時前にNさんも合流。そこに、お二方の友人らもわらわらと合流してきたので、俺は一足先にステージ前に移動し、トップのバンドを待つ。
 トップはsgt.というバンド。G、B、Ds、Prc*2、Vl*3という、なかなか変則的な編成。
 楽器の編成とかから鑑みるに、ポスト・ロック系かインプロ系か・・・とか思ってたのですが、さに非ず。ポスト・ロックとは一線を画すロック・インストのサウンドなんですが、楽曲のテクスチャーが完全にモダンなロックのそれで、MOGWAIやenvyとかを彷彿とさせる印象。
 特徴的なのは、やはりヴァイオリン*4。ヴァイオリンなのに、何故か足元にはディレイを筆頭としたエフェクターが設置してある段階で、只者では無いw。ちなみに、女性の方です。
 とにかく、演奏の上手さに驚き。絶えず流麗かつ美麗なメロディを紡いでいて、全く音を外さない。さらに、ディレイを使って残響を効かせたり、弓を使わずに指でタッピングみたく弾いたりといった具合に、細かくアクセントを効かせ、サウンドに幅を持たせるプレイなんかも披露しており、懐の深さもマスにアピール。
 ギターは、ディレイに加え、ワウなどのペダル類*5を効果的に駆使してまして、幽玄かつ温かみのあるホワイト・ノイズを軸に、ときに単音弾きでメロディを紡いだり、歯切れの良いリフをカッティングしてみせたりと、楽曲の全体的な色調を自在に彩ってまして、非常に印象的。足元に並んだエフェクター群は、鶏の中の人を彷彿とさせますなw。多分、ソロで演奏しても面白いコトを演るタイプです。
 パーカッションは、とにかく楽しそうに演奏してる姿が印象的で、キャッチーでリズミカルなパーッカッションを随所に挿し込みつつ、時折、ダブっぽく残響を効かせたヒット音とかも織り込んでまして、味のあるプレイを聴かせてくれましたね。
 ベースは、派手さは無いですが、メロディアスばフレーズなんかを織り込みながら、堅実なプレイを披露。ギターが空間系のエフェクトを駆使したサウンドなので、ヴァイオリンと共にメロディを彩ってました。
 ドラムは、とにかく熱い。タイトでパワフルなんだけど、小技もしっかり効かせてるし、時折絶叫しちゃうぐらいエモーショナルなトコがステキでしたw。
 ギターとヴァイオリンによる掛け合いも面白かったし、全体の流れを考慮した楽曲の配置とかも練られていて、隙の無いステージングを展開。一刻も早くメジャーに移籍し、然るべき評価を得て欲しいなぁ。今年のフジロックに出演してたって、全く不思議じゃないぜ?個人的にホントにツボなサウンドだったんで、また観たい!
 演奏後、メンバーの方に声をかけ、音源の有無を伺ったら、バーで売ってるとのことでしたので、そそくさとバーに移動し、ミニアルバムとヴィデオマガジンを購入。つい勢いでヴィデオマガジンも買っちゃったけど、sgt.以外に興味あるバンドが居なかった罠w。それもまた好し。
 二番手はmachina critica。zpkefさんが、いつもの6弦フレットレス・ベースにRolandの馬鹿でかいサンプラー、ムロチンさんはドラムとシンセ・パッド&サンプラーといった装備。
 何種類もの「machina critica」というマシン・ヴォイスが響き渡る中をドラムが切り裂き、ベースが絡んでいく、というイントロ。基本はdrum 'n' bassなんですが、熱い演奏のおかげでクラブ臭は皆無w。zpkefさんの青白い炎のような静かな熱さと、ムロチンさんの燃え盛る真っ赤な炎の如き演奏との対比が面白く、刺激的。
 個人的なピークは、2曲目。攻殻の曲をサンプリングしたトラックをベースに、静と動を反復する幻想的かつアグレッシヴな楽曲で、この日の楽曲の中では群を抜いた完成度を誇っていました。
 このユニットで特徴的なのは、サンプラーの使い方でしょうか。主にzpkefさんがトラックと上モノ系、ムロチンさんがリズム系ってなカンジだったのですが、zpkefさんのサンプリングの入れ方とかが興味深かった。同じフレーズを同じタイミングで挿し込むトコとかでも、微妙に入力タイミングを毎回ずらしてまして、細部へのこだわりを感じたり。
 一方のムロチンさんも、どうやって操作してるのかパっと見には分からないのですが、様々なリズム・パターンや音色を自在にコントロールしてまして。後で伺ったのですが、フットスイッチでコントロールしてたそうです。すげーw。
 中盤以降、音地獄のときのような「全1曲」仕様っぽい印象。それはそれでカッコ良かったのですが、ちょっと勿体無い気もしました。件の楽曲のように、作り込んだトラックをもっと聴かせて欲しかったかな、と。でも、間違いなく刺激的なユニットなんで、チェックすべし。次回は4/8@EARTHDOMの模様。キリヒトとかと一緒みたいよ?
 三番手はRUDOLPH SCHMMIT。女性vox&G、vox&G、B、Dsという編成なんですが、なかなか曲者な風体。紅一点の姐さんはL7辺りを彷彿とさせる、微妙にドスの効いた佇まい。もう一人のGは、キモ可愛い風味のひょろとした青年。で、ベースの方が濃ゆい。坊主頭、腕にはタトゥ、着てるTシャツはDISCHARGE、そして5弦ベースという、不可思議なテイストw。
 そんなルックスにも関わらず、この日のメンツの中では異色とすら言える、真っ当なギター・ロックを聴かせるバンドで、前半の楽曲とかは90年代初頭の北米系風味で、Jack EndinoやKurt Blochがプロデュースしたら似合いそうなサウンドだったのですが、中盤以降はガラッと変わりまして、ヒネりの効いた攻撃的なサウンドへとシフト。ベースはチョッパーなんかも繰り出したりして、なんとも独自性の強いサウンドを展開してました。
 なんつーか、全体的に焦点が絞り込めてない感は否めませんし、色々と詰めが甘いというか。楽曲は、レンジが広いっていうよりは乖離してる印象だし、ギターが2本あるにも関わらず、トーンが似通ってるためにサウンドの広がりには寄与してないし、ベースが結構面白いのに音が小さかったりってな具合で、どうにもちぐはぐで、今ひとつな感は否めませんでした。個性を重視するか、楽曲のクオリティを重視するか・・・はてさて。
 ラストはデラシネ。観るのは昨年末以来なのですが、相変わらず屈折したポップ・センスが炸裂しまくってて、良い塩梅。語るように歌うベースの方は、歌に意識がいきがちですが、なにげにベース・プレイがえらくカッコ良かったりして、個人的にはMANIA ORGANとかに通ずるものがあると思うのですよ。
 キーボードっつーか各種サンプリング担当の方は、今日も今日とて激しく痙攣し、ジャンプしまくりながらも、けして産婦ラーのボタンからは手を離さない、という妙に律儀なトコがキュートw。
 ドラムは、変化球風味な上モノとは対照的に、カッチリと屋台骨を支えてまして、安定感があります。
 序盤、ちょっとテンション低い気がしましたが、中盤以降グイグイと盛り上がってきて、本領発揮ってなカンジ。音源はサンプラーの曲しか聴いたコト無いにも関わらず、結構知ってる曲が多くて、ちょっとビックリ。昨年末に観たときの記憶が結構残ってたらしく、俺が思ってた以上に印象的な曲が多いのかな、と。
 デラシネはあっという間に終了し、終演。終演後は、HZさんやNさん、NMさんらと一緒に、EARTHDOM内のバーでダラダラと過ごし、俺は23時半頃にお先に失礼し、帰路についたのでした。
 帰りは金曜夜ということもあり、ギッチギチの満員電車。だもんで、膝に思いっきり負荷がかかりまして、ちょみっとダメージがw。
 そんなラッシュを潜り抜け、なんとか無事に地元の駅まで辿り着きまして、ふと立ち寄ったコンビニにて、あっけなくポーションを発見w。やっぱ田舎だと売れ残るのかw。さすがに限定版は見当たりませんでしたが、通常版は結構あったので、ネタとして1本購入。ホクホク気分で帰りましたとさ。どっとはらい

*1:大岡山のPEAK-1に近い雰囲気

*2:パーカッション

*3:ヴァイオリン

*4:エレキのね

*5:3つぐらいペダルがあったよ