"What Color Do You See? vol.14"@八王子SPACE X/NEOTENY/DIP LEG/THE ACT WE ACT/FOUNTAIN OF RICH AROMA/R3-N7/KILLIE/NITRO MEGA PRAYER/COHOL/TIALA/GAUGE MEANS NOTHING

GAUGE MEANS NOTHING

 先日、社長祭で行ったばっかだというのに、またしても八王子のSPACE Xで大きな企画が開催されたので、足を運んできました。
 今日は11時半開場とのことだったので、丁度その頃に現地入りしたのですが、まだ開場前だったので、しばしベンチに座ってぼんやりしていると、KSNさんが登場。今日は問答無用で忙しい方ですんで、先日約束していたブツを手渡し、軽く挨拶。
 そうこうしてると開場になったので、入場。社長祭のときよりもディストロの空間を多めにキープしていたので、若干狭い印象なれど、元が広いので無問題。物販とかをちょろっと眺めたりしてるうちに、開演。トップはNEOTENY。ギターの方がメンバー・チェンジしてました。ディスコーダント系のテイストを効かせ、歌メロなんかも結構きっちりしてて、ハードさもあるんだけど、かなりキャッチーなサウンドを展開。演奏だけしてればカッコ良いんですが、相変わらずおバカさんでしたw。キーボードの人は「2006」デザインのどハデなメガネ&トナカイの角を装備してるし、ベースの人はブランデー・グラスが似合いそうなガウンを羽織って登場。しかも、チープなパーティ・グッズである「タレ目メガネ」着用w。voxとGの方は、光るターミネーター系のサングラスを装着。ダメだ、この人たちw。
 しかも、お約束と化しているダメダメなMCも健在。最早率先してスベろうとしてるとしか思えないトークをカマしまくってましたが、意外にも今日は結構ウケてたなぁw。どう考えても不要なMCなんだけど、意図的にやってるんで、これはアリかな、とw。
 お次は岡山から遠征してきたDIP LEG。名前しか知らないバンドだったんですが、悪く無かったです。envy以降の叙情派激情系*1なんですが、ちゃんと意味のあるツイン・ギター編成だったり、メロディアスなフレーズを紡いでいたベース・ラインが印象的だったり、それらを活かした楽曲のクオリティもなかなか高かったり。ただ、今日のステージ全般に言えるコトだったのですが、マイクのせいかPAのせいか分かりませんが、歌声があんま聴こえなかったのですよ。GとBの人が歌ってたのですが、Bの人の声は、ほぼ埋没してて、なにがなんやら。Gの人は泣きそうな声で絶叫するスタイルでした。
 3番手に、早くもTHE ACT WE ACTが登場。いつものメンバーの他に、何故かサックスを持った男女も控えており、期待は膨らむばかり。例のギターの片割れの方も、ギター、シンセ、リズムパッド、フライパン、トライアングル、貝のパーカッション風味なグッズ等を用意しており、壮観壮観w。
 屈折した展開を多用しつつも、随所にキャッチーな要素が加味されており、旨味たっぷり。voxは、絶叫しながら痙攣するようにのた打ち回る。ギターがなにげにロッキンな香りを放ちつつも、金切り声の様な唸りを上げるサウンドを放っているにも関わらず、冷静沈着。その片割れの方は、ギターを持ったかと思えば放置してフライパンを叩いたり、床を叩いたり、リズムパッドを叩いたり、挙句の果てには浴びせ蹴りを敢行したりと、相変わらず自由を謳歌w。リズム隊は、複雑なテクスチャーの楽曲をキッチリと支える。
 目まぐるしく展開し続ける楽曲は、さながら万華鏡の如し。終盤には件のホーン・セクションも交えた楽曲を披露。意外とサウンドの相性が良かったぞ。でも、その頃にはフロアはエラいコトになってたのでw、あんまじっくりと堪能ってワケにはいきませんでしたがw。
 これで暫く見納めとは思えないほど充実したステージングを披露してくれまして、満足満足。あとは、早期の活動再開を祈るのみです。
 THE ACT WE ACTを観たトコで、ちょっと疲れたので外で休養。よって、FOUNTAIN OF RICH AROMAは観れず。
 で、R3-N7*2。大阪の5人組で、vox&シンセ、vox&シンセ、G、B、Dsという、なかなか変則的な編成のバンド。名前は以前から耳にしてたのですが、これが初見。どんなバンドなのかなーと思ってたら、いきなりDsの方がセクシー・サンタクロース*3の出で立ちで登場してきたのを目の当たりにしたときに、全てを了解したっつーかw。両シンセの出で立ちも微妙だし、まぁおバカなバンドなのね、とw。
 でも、音のほうは新鮮。とにかく、メンバー全員がなかなかのテクニシャンで、演奏がタイト。キャッチーなベース・ラインと変則的なビートも難なくこなすDsとのリズム・セクションも優秀ですが、意外と曲者なのがG。この方、濃ゆいメンツ揃いのR3-N7の中にあって、かなり大人しいキャラなのですが、ギターの音色がシンセとかに溶け合ってるんであんま目立たないけど、なにくわぬ顔をしながら、かなりテクニカルな仕事っぷりを披露。
 結構音圧のあるシンセ・サウンドをベースに、時にFastcore風味な領域に突入するような攻撃性を有しつつも、なにげにキャッチーなトコは見逃せない。ハードコアなリフをシンセで弾いてた曲なんかは、アイディアもサウンドも秀逸でした。
 大阪特有の濃ゆい味付けのキャラや、随所に挿し込まれるお笑いのエッセンスを踏まえたステージングも冴えており、かなりオリジナリティのあるサウンドを見せ付けてくれました。面白かった。
 R3-N7の毒気にあてられたのでw、KILLIEとNITRO MEGA PRAYERの時に、またしてもご休息。カレーを食べたり*4ソフトドリンクを飲んだりしつつ、ゆるゆると過ごしたり。
 で、COHOLから復帰。以前小岩で観たときに、その余りの暗黒っぷりに震撼したものですが、今日はひと味違った印象。ベースのハーモニクスのイントロから、急転直下で残虐サウンドへとシフトする幕開けに、否応無しにテンションが上がるのですが、なんか前回と微妙にサウンドの質感が違う気が。単純に、若干HC寄りな曲が多かったってせいもあるのですが。それだけではない・・・と思いつつも、その原因が分からずにモヤモヤしながら観てたのですが、終演後、一緒に観てたDさんの「今日は拡散してた」という一言で、解決。前回は陰に陰にってカンジで内向的な攻撃性だったのが、今回は外に向かって放出されてたのですよ、エネルギーが。
 いつになくメッセージの多いMCに代表されたように、今日は「伝える」意識が前面に出たのかなぁ、と。それはそれでエモーショナルだったし、悪いとは思わないけど、COHOLには暗黒が良く似合うかとw。
 ラス前は、メンバー脱退に伴い、来年1年を充電期間に充てるTIALA。今日のTIALAは、10月の@eM SEVENでのlive以来の神懸り的なステージングが炸裂。カキヌマさんはエネルギッシュにまくし立て、吼えまくり、それに呼応するかの如くフロアもヒートアップして、もうグッチャグチャw。モッシュピットは形成されるし、頭上を人や某黄色い電気鼠*5が転げまわるw。演奏もソリッドで、情念を伴った鋭角的な音を放ちまくり。
 でも、ただ熱くて盛り上がってるだけではなく、合間合間に挿し込まれるカキヌマさんの示唆に富んでいて、非常に考えさせられるMC*6が、場内に緊張感を漲らせていまして、個人的には効果的に作用してたと思います。
 いつもは演らない楽曲なんかも含め、カキヌマさんの発言どおり「燃え尽きるまで」演る尽くしたTIALAは、実に眩かった。カキヌマさんの絶叫は八王子に木霊したことだろう。明日のLUSH、やっぱ行くべきか・・・。
 そして、ラストはGAUGE MEANS NOTHING。カサヌマさんのしっとりとしたMCから始まったのですが、始まるやいなや、マイクを奪うように、我先にと群がる客が、マイクを占拠し、シンガロングしまくりw。そんな光景を微笑ましく見ていたのですが、それはそうと、どうにも出音のバランスが悪い・・・。ギターが小さすぎるし、なんかベースの音も妙なカンジ。例によってvoxも小さいし、どうも悪い意味で隙間だらけな気が・・・。
 とか思ってたら、カサヌマさんのベースのストラップがとれまして、曲終わりで直したときにPAの調整も済ませまして、出音の問題は解決。仕切り直して再開したら、またしてもストラップが・・・。ヤケクソ気味にマイク片手にフロアに乱入したカサヌマさんの姿は、微妙に切なかった・・・w。
 結局、TIALAのベースの方からベースを借りるという事態に。この間、どうにも間延びしてしまった感は否めませんでしたが、ま、致し方無し。
 ところが、これで吹っ切れたのか、ここから俄然ヒートアップしてきまして、演奏も歌もテンション上がる上がる。フロアのほうもしっちゃかめっちゃかになりつつも、シンガロングは鳴り止まず。周囲から響き渡る歌声は、さながらサッカーのスタジアムが如し。愛されてるなぁ。
 そんな愛を十二分に浴び、一旦は演奏を終了したものの、即座にアンコールがかかり、それに応え、セッティングを若干変更。フロアの真ん中付近にDs以外のメンバーを集め、輪を作るように周囲を客が固める。皆楽しそうに歌い、暴れ、笑う。ラス前という悲壮感など微塵も感じさせない、良いステージでした。細かいツッコミどころは多々ありましたが、それもコミで、実に楽しいひと時を堪能させていただきましたよ。
 明日のファイナル・・・行くのかw?>俺

*1:あんまNew Schoolってカンジはしなかった

*2:ロザンナ

*3:女装風味なサンタ衣装&白い長髪のズラ装備w

*4:ベジタリアン仕様だったのですが、スパイシーで美味かった♪

*5:の着ぐるみねw

*6:表現する側と、それを享受する側との関係性について