• RingKilling/恋☆天使同盟「それがオヤシロクオリティ」

 RingKillingのくらぎさんと、恋☆天使同盟の愛は無敵さんとのひぐらし本split。ジャケこそうっすら萌え風味ではありますが、裏ジャケはなにやら不穏なテイストがw。まぁタイトルがvipネタなワケだから中身も推して知るべしとはいえ、なかなかハンパない破壊力を秘めた本ですよ?まずは愛は無敵さんのパートなのですが、絵板とかで愛は無敵さんを知った人が見たら度肝を抜かれるコト必至な、完全屈折瓦解型のRawなれどテクニカルなGrindテイスト全開。とにかく思いつく限りの小ネタを随所に散りばめつつも、キモとなる大ネタ*1を執拗に執拗に圧しまくったりしていて、そのムダに熱い情念が迸っているところがたまらなく面白い。従来だとここでさらに絵まで荒くなっていよいよワケ分かんなくなっていくところですが、今回はきっちりとそこら辺をコントロールしています*2。一歩間違えれば勢いを殺ぎかねないところですが、結果的にこの選択は正解かと。整理されて読み易い画面構成のおかげで散りばめてある小ネタが拾い易くなっており、それをきっちり拾えれば、勢いまかせでなくとも充分にそれに匹敵する破壊力を生ずる事が可能。無論、決め所では従来のラフなノリを活かしており、そこら辺のバランス感覚もいいカンジ。愛は無敵さんって綺麗なカラー・イラストやエロマンガなイメージが強いし、実際それらは大変魅力的なんですが、本質的にはブっぱなし系の爆裂バカマンガとかの系譜の方かなぁ、とか思ったりもします。後々reviewしますが、初期にリリースされた作品を読むと、その思いは確信に変わりますね。
 一方のくらぎさんは、簡略にデフォルメされた絵柄*3とテキストの使い方が特徴的。テキストは、わりと普通なデリヴァリーなんですが、フキダシの外に細かく入るセリフとかが、普通なら手書きなのに何故かフォントできちっと書かれてまして、それが妙な冷静さを醸し出してて、いいアクセントになってます。後半になるにしたがってどんどんぶっ壊れていく展開もいい塩梅だし、オチもナイスw。個人的にはレナのパートの展開とかがかなりツボ。対談とかもいいノリだし*4ひぐらしへの愛も満ち溢れていて、ちょっとラフですが優良なギャグ本に仕上がっているかと。east bayノリが好きなら是非。オススメ。
HP(愛は無敵さん)>http://ookinatenohira.sakura.ne.jp/
HP(くらぎさん)>http://home.att.ne.jp/apple/ringkilling/
ex.>id:PIG-M:20040309、id:PIG-M:20040905、id:PIG-M:20040924、id:PIG-M:20041124、id:PIG-M:20050114

  • Rothmans Workstation「SEQUENZ」

 ROSさんの2003年夏コミ・リリースのゆめりあ本。智和×七瀬のイチャイチャエロエロ本。ROSさんお得意のsadなemo風味の話ではなく、エロを主体としたガチなテイスト。そういうイミでは正しくエロマンガではあるしエロ自体も問題ないクオリティではあるのですが、やっぱROSさんはemoい話を描いてこそってな印象もありますんで、ページ数のわりにはちょっと印象が薄くはあるかも。ただ、合間合間にイラスト&テキストが挿入されてまして、そこのテキストが結構がっつり用意されてますんで、トータルとしての読み応えはあります。
HP>http://www3.ocn.ne.jp/%7Eb-berry/r-w/index.html
ex.>id:PIG-M:20041011、id:PIG-M:20041013、id:PIG-M:20041016、id:PIG-M:20041221

*1:指4本ネタとか

*2:書き文字も読み易い

*3:テキトーな背景もいいカンジw

*4:でも、フォントは別々にしたほうが読み易かったです。テキスト量多くて行間が無いので、ちょっと読みにくかった