POISON IDEA、FORWARD、ZONE@新宿アンチノック*1

 夕方、友人と待ち合わせ、とりあえずCDとかを掘ってから食事。今日はとにかくP.I.がメインなので、フロント・アクトはFORWARDだけ観れれば良いと判断し、20時過ぎまでダラダラくっちゃべる。
 アンチノックは改装してからは初めて足を運んだんですが、すでに改装からしばらくたっていたんで、以前のアングラ臭がだいぶ戻ってて一安心w。中に入ると、客の入りは7〜8割といったとこか。丁度ZONEが始まるトコだったので、人波掻き分け最前線へ突貫。ZONEは以前BURNING SPIRITSで観たコトあったのですが、相変わらずオーセンティックなジャップ・コアを叩き出してます。適度なロッキン・テイストと、サウンドを牽引するベース・ラインが印象的*1。ジャップ・コア特有の生命力溢るる品性下劣さもグっときますな。
 お次はFORWARDなんですが、この時点ですでに21時を回ってしまっている・・・。これが後々影響を及ぼします。で、FORWARDなんですが、liveを観るのは3年ぶりぐらい。結構期待してたんですが、結果的には評価は保留というコトに。とは言っても、問題はバンドというよりはPA側でしたね。Gの音がでかすぎて、voxが完全に埋没してしまってました。最前列でもほとんど聴こえなかったので、どうしても音に没頭できません。演奏は全然問題無かったし、ツイン・ギターの音がでかくてWall of Soundっぽくなってたのは良かったんだけどねぇ。HCでvoxが聴こえないっていうのは致命傷なんで、今回はコメントなし。
 いよいよP.I.の登場なんですが、時刻は22時・・・。遅いよ・・・。話で聞いていたとおり、今回は4人編成。最前列中央やや右よりに陣取り、臨戦態勢完了。場内はFORWARD時からクダ巻いてるドランク・パンクスの喧騒もいいカンジにウザくw、負のテンションが上がってきます。Jerry A以外のメンバーがつらつらと登場し、水分補給用に各種アルコールがガンガン床に並べられ(4種類ぐらいw)期待は高まる。そしてついに御大登場・・・あれ?なんか思ってたよか全然ちっちゃいですよ?もっとデブってるイメージだったのですが、ぶっちゃけ俺をもう少し肥満させたぐらいじゃねぇか。なんかショック・・・。特にオーラがあるわけでもなく、最初の曲ではテンションも低めで正直ガッカリ。でも、2曲目にいきなり"A.A."、続いて"Discontetnt"*2と連発されると、俺的には"Boiling Point"に突入。俄然大興奮モードにw。選曲は"Feel The Darkness"からが若干多めで、後期の曲なんかも演ってくれたので*3それなりに満足。場内のノリは、やたらショボいダイヴを繰り返す外人が相当ウザかったのですが*4なかなか観客のリアクションも悪くなかったのでは?俺も最前列で隣のスパイキー・パンクスの鋲ジャン&リストバンド攻撃に耐えながらw歌い&叫びまくり*5
 そんなカンジでそこそこいい流れできてたのですが、途中Gの弦の張り替えのために間が空いてしまい、かなりグダグダな感じに。でも、ここでJerry Aがもうじき行われる大統領選について語り始め、俺の隣にいたスペイン人*6となにやら語りあっておりました。それきっかけだかなんだか分かりませんが、それ以降はJerry Aもエンジンがかかったらしく、ちょっとは気合が入ったvoxを披露。ちなみに演奏なんですが、意外とちゃんとしてました。Bはイマイチですが、DsとGは健闘したと言って良いでしょう。
 後半戦は前述のとおり若干ピリっとしたvoxを聴かせてくれ*7演奏にも熱が入り始めます。俺的なピークは、"The Temple"。これが聴けるとは思わなかったんで、途中のブレイクの部分で独りスラムダンスw。周囲に迷惑かけまくりで、ホントすいませんでしたorz。おかげで、それ以降はちょっとバテ気味w。寄る年波には勝てねぇ・・・。"Alans on Fire"とかの渋めの曲も演ってくれ、一旦終了。メンバーが袖に引っ込みますが、当然これはお約束。なんせまだ"Feel The Darkness"とか演ってないんだから、あと一盛り上がりはあるだろうと思ってたんですが、ふと時計を見るとすでに23時を回ろうか、という時刻。イヤな予感がしたんですが、案の定待てど暮らせどP.I.のメンツが戻ってくる気配はありません。それどころか客電は点き、BGMは鳴りはじめ、挙句の果てには場内アナウンスで「本日の公演終了」のご挨拶が・・・_| ̄|○<せっかく体力温存しといたのに・・・こんなことなら最後にもっと暴れてるよ!なんつーか、幕切れは最悪ですた。
 さて、正直な感想なんですが、まず客観的に評価すれば「並」でしょう。演奏は安定してるし、なにより楽曲のクオリティの高さを再認識させられました。ただ、HCという観点からは、凡庸としか言いようが無い。とにかく気合入ってないし。サウンドから迸る「何か」は皆無。Jerry Aのvoxも往年の狂気からはほど遠く、平均以下のパフォーマンス*8穿った言い方をさせてもらうなら「ヴェテラン・バンドが小遣い稼ぎにやってきた」ってなトコでしょうか。そこまで言うほどじゃなかったかもしれませんが、でも、今のP.I.よかカッコ良い日本のバンドなんて、掃いて捨てるほどいるしね。ま、「伝説のバンドが日本に来ました」以上でも以下でもないかな。
 では、俺の個人的な感想。「 楽 し か っ た 」。はい。楽しませていただきましたよ。事前の情報などからもっとダメダメなステージを想像してたんですが、思ってたよか全然良かった。演奏は安定感あったし、原曲に忠実な演奏だったんで、完全にカラオケ状態w。コーラスで拳を突き挙げ、サビを叫び、終始歌いまくり。客も一部を除いてはフレンドリーな雰囲気で、和気藹々としてますた。選曲も後期から結構演ってくれて、地味な"Blank Blackout Vacant"からも数曲チョイスされたし。初期からも、思い入れたっぷりの名曲"A.A."とか演ってくれたしねー。歌って暴れて心地良いひと時を堪能出来ました。最後はもう少しやりようがあったと思うけど、それを差っ引いても世間で言われてるほどには悪くなかったと思う。でも、これって完全に贔屓目だからね。自分が長いコト好きだったバンドが、なんだかんだ言っても目の前で演奏してたりすると、客観的な評価なんて気になんないよねw。冷静な視点では前述した評価なんだけど、俺の主観で言えば「演奏に気合が入ってなかろうが、Jerry Aのvoxがイマイチだろうが、そんなの知ったことか!現実問題として俺の細胞が今、目の前で鳴らされてる音に反応してるんだから、それが全てなんだよ!」っつートコです。そりゃー失望だって十二分にしてるし複雑な想いではあるんですが、それらを全て踏まえた上で、それでも俺は「楽しかった」と言いたし、「観て良かった」と明言したいです。次があるかどうか(もう無いと思うが)は分かりませんが、次の機会があるなら、オリジナル・メンバーじゃなくていいんで、5人編成で来て欲しいです。

*1:単純に、ミックスのせいでGがひっこみ気味でBが前面に出ていたせいもあるが

*2:順番早すぎ

*3:"Crippled Angel"とか

*4:飛ぶんなら、もっとちゃんと飛べ!

*5:だって当初はあんまJerry A歌わないしw

*6:終始にこやかな笑顔が印象的だったw

*7:でも、どのみちあんま声出てなかったんだけどね

*8:完全に楽曲の良さに救われた印象