Floridaの5人組の4th(ミニ・アルバムはカウントせず)。元々SHAI HULUDのサイド・プロジェクトというコトでチェックしたバンドで、最初に買った"It's All About The Girls e.p."(98年の春先に、まだ新宿にあったROUGH TRADEで買ったw。言うまでもなく"A NEW FOUND GLORY"時代)当時は地味なemo〜インディ・ロックといった風情で、うだつのあがらないルックスとも相まって、ほとんど話題にもならなかった。EULOGYからリリースされた1st"Nothing Gold Can Stay"は、楽曲がキャッチーになったせいもあって、若干今に連なる要素も垣間見えるが、まだまだ突き抜けるようなポップさを獲得するには至っておらず、駄菓子菓子その微妙な煮え切らなさ加減が個人的には気に入っていたりもしたのだがw。
 でも、やはりリリース当時は大した話題にもならず、アルバム自体もわりとあっさり廃盤になったりしてたハズ(今は知らないケド当時のEULOGYって廃盤になる時期が早かったよね。GLASSEATERの2ndも流通悪かったし)。そんなバンドの転機になったのは、今をときめくDRIVE-THRUと契約を交わしたコトだろう。移籍後初のリリースとなったカヴァー・アルバムを最初に聴いた時は、余りの変貌っぷりに驚いたものです。笑っちゃうぐらい突き抜けたポップさと疾走感を手に入れ、かつて持っていた翳りを微塵も感じさせない能天気っぷりに唖然。メジャーからの1st"New Found Glory"をリリース以降の活躍は、皆様ご存知でしょう(ここで"A"がとれた)。結構音楽性は変わったけど、昔から好きなバンドの一つです。
 今回のアルバムも基本路線を踏襲した仕上がりとなってまして、アコースティックやキーボード等を導入したりしてアレンジ面での幅を広げてはいますが、持ち前のポップさと疾走感は失われてません。ま、逆に言えば従来と大して代わり映えしないっつー言い方も出来るワケですが。ただ、今のこのバンドに音楽的な大胆な進化や変化を求める向きも別にいないだろうから、それで良いと思いますが(皮肉でもなんでもなく、プロとして自分達の置かれてる立場をよく理解してるっつーか)。前作よりもより聴きやすく、とっつき易くなっていると思いますんで、未聴だった方が試してみるアルバムとしては最適かな。なんだかんだで愛聴してます。