• HAMMERHEAD "Stay Where The Pepper Grows"CD.(X-MIST RECORDS/XM 041 CD)

 日本語でググってもヒットしないバンドをreviewしようの企画第二弾は、その昔AMPHETAMINE REPTILEからリリースしてた有名な同名バンドじゃなくて、ドイツの5人組ハードコア・パンク・バンドの1991年産の1st。X-MISTっつーと、今でこそGUYANA PUNCH LINEやMEN'S RECOVERY PROJECTなんかのシングルをヨーロッパでディストリビューションしてますが、この当時は全然無名なレーベルでした(日本でも名が知られてるバンドなんて、KINAとかSPERMBIRDSくらい?)。無論、このバンドのコトも全然知らなかった。じゃあなんで買ったのかっつったら、これはもうジャケ買いですよ。C級アクション映画で真っ先に撃ち殺されそうな、貧相なルックス(禿げ気味で鼻髭な男)の男が、欧州モノのショボいスカム・ヴィデオに出演してそうなw女に銃をつきつけてるジャケ。センスもへったくれもない露悪趣味丸出しなテイストにクラっときてしまい、裏ジャケのメンバーの野獣ルックスを確認(呑んだくれマチズモ風味とでも申しましょうかw。ジョック系のフィジカル・エリートとは対極に位置するGGイズムを体現w)した後は、内容も確認せずに購入したのでした。
 で、そのサウンドときたら、獣臭溢るるルックスに相応しいエグくて陰惨で不穏なリアル・ハードコア・パンク。ミッド・テンポを主体にした、リフでグイグイ押し込むドライヴィング・ハードコア・パンクなトラックの上を、Jerry Aが呑んだくれて喉を潰した様な下品極まるvoxが這いずり回る、如何ともしがたい品性下劣サウンドが凄まじいまでにカッコ良い。時折挿入される激Fastな楽曲もアクセントとして効きまくり。特にM-10なんかは強烈無比。めっさタイトな爆裂Fastcoreチューンなのに、酔っ払いがクダ巻いてる様な呂律が回らない呻き声voxを乗っけるという、超荒業を披露w。これがまたクソカッコ良かったりするんで始末が悪い。このテイストは、いうなればSteve Austin(TODAY IS THE DAYじゃなくて、Stonecoldの方ねw)風味とでも申しましょうか(コイツらのほうが全然下品だけどw)。やっぱり、こういうダメなタフガイには心酔するものがあるっつーかw。リアルなタフガイはお呼びじゃないですが。
 でも、ハードコアとしても一級品。ギター・ワークなんかは、ちょっとRORSCHACH辺りを彷彿とさせるし、全編に漲るザラついた緊張感は初期NEUROSIS風味でもある。でも、下品w。そのバランスが良いんだよね。前述したバンド好きな方には勿論だけど、GGとかDWARVESとかANTISEENとか、あの辺の雰囲気が好きな方にも薦めたいところ。サウンドはあんま共通点無いケド、体臭は同じっつーかw。
 で、あんま詳細は分かんないんですが(全検索でも44件とかだし、有意義そうなサイトは大概ドイツ語だし)少なくとも2002年までは活動してたみたい(2002年録音の、謎のlive音源が落ちてたんで)。でも、もうX-MISTからはリリースしてないし、オフィシャルのHPも無さげなんで、どうにも詳細は不明です・・・って
おおー、俺すげーw。どうもまだ現役バリバリのようで、しかも微妙に当時と名義は変わってるけどメンバー・チェンジして無いっぽいね。しっかし、活動13年だというのにフル・レングスがたったの2枚っつーのもすげーw。6年おきにリリースされてるんで、今年辺り3rdが出るのか?(2ndから7年たってますがw)。髭とか剃っちゃって、ちょっとさっぱりしたルックスになってますが、相変わらずファッション度ゼロ(つーかマイナスw)な装いで、一安心w。つーか、ぜってー俺と大して年変わんないと思うんだけど、いまだに余裕でケツを出したりしてるところに、とてもシンパシーを感じるのですがw。お前ら最高ですw。とにかく百聞は一見にしかず。是非とも前述のOHPに行って、その男気を感じてくれ!あー2nd欲しいー!今度コンタクトとってみよう。