• あしたから頑張る「ZIG-ZIG4〜say the magic word〜」

 エロゲ関係のお仕事なんかでも知られる(今やってる妹・妹にも参加されてました)止田卓史さんのサークルの新刊はネギま!本。止田さんの作品は大別するとポップでキャッチーな路線かダーク&グルーミィ路線に分けることが出来ますが、今回の作品はどちらかといえば後者。暴力的だったりするのではなく、閉塞的で狂気じみた展開がなんとも淫靡で良いカンジ。ネギ先生総受けで汁気たっぷり。ストーナー気味なねちっこい描写でなんとも濃ゆいテイストに仕上がってます。ラストのイラストの狂いっぷりもナイスなエロい1冊。エロマンガ好きはいっとけ。

  • HGH「ふたスカ」

 HG茶川さんとほんださんのサークルHGHのエヴァ本。オリジナルの新刊も出てると思うんだけど見当たんなかった。HG茶川さんのエロマンガっていうとフリーキーでエクストリーム気味な肉体描写が効いてるんですが、今回もその路線。アスカ調教モノなんですが、いいカンジで改造されちゃってます。ふたなり標準装備で超乳仕様。勿論射乳するし乳姦もアリ。スカのリズムも効いててマニアならそそられる内容です。ただ、惜しむらくはテキストのキレっぷりが弱い。絵のエクストリームっぷりに比べたら、どうもリミッターかかってる感は否めない気が。ここら辺が改良されたら、かなりオリジナルな世界が構築出来るかと。絵的には、今回顔が面長になってたりと少し変化する兆しが。TRYTONでの軽妙洒脱なノリしか知らない方は面食らう様なカオスっぷりに乾杯。

  • サークルくれじっと「くれじっと・のーとvol.9最終巻」「白い月」

 ベンジャミンさん、あきかんさん、無一文さん、NALさんらのサークル。「くれじっと〜」はleaf本の最終号。あきかんさんの作品はTo Heartと鶴の恩返しのクロスオーヴァーw。こんなオチはいやだw。NALさんの作品はうたわれるものネタ。なんともいえない間がちょっと面白い。まとめて読んだら脳にきそうだw。無一文さんの作品は痕。ありがちなんだけど「つるぺた葉っぱ隊」に代表される妙なセンスがいい。トリのベンジャミンさんも痕。やっぱこの人の絵のセンスっていいなぁ。今回はトーン未使用でツー・トーンだけで表現してます。いつもより線が太く感じるのはそのためだろうか。話の方もベンジャミンさんにしてはアッパーなノリで、商業誌とは一味違った魅力。全体的にこなれた感のある1冊。「白い月」はベンジャミンさんの個人誌で月姫メルブラ本。こちらも極力トーンを使わずに仕上げてあります。都古たんの妄想メインな話でエロいけどキュートな作品。さきほども書いたコトですが、俺はベンジャミンさんの絵柄って好きなんですよ。とくに線が良いなぁ、と。最近はフラットな線が主流だと思うんですが、この方の線っていうのは独特の抑揚があって、それがとても艶かしくて新鮮に映ります。話はエモくてちょっと儚いものが多いんですが、そこにこういう絵柄が絡むことによって、独自の魅力を醸し出しています。ちょっとクセがあるかもしれませんがとても魅力的な作家さんなんで、未読の方は是非一度お試しあれ。エモいのが好きなヤツは必読。

  • CHOCOLATE SHOP「さよなら!ZIP」

 今年休刊したコミックZIPの追悼本で、CHOCOさんが音頭を取った模様。蘭宮涼さんのジャケからして泣かせるものが。ただ、参加メンツを見てるとわりと初期〜中期のメンバーが多いような。後期には描いてなかった作家さんが多いせいか、同窓会風味な印象。水田ムーンさんの爆裂ショート・チューンが読めたのは嬉しかったが(この人オリジナルは真面目だからなぁ)。全体的に、上手いんだけど個人的にはあまり興味の無い作家さんがメインなんで、どうにも居心地が悪いなぁ。でも普段あまり語られることのないエピソードなんかが読めたりして、個人的な趣味を抜かせば魅力的な1冊。ひそかにZIP全冊持ってることはここだけのヒミツw。

  • DIGITAL LOVER「D.L.ACTION 18」「D.L.ACTION 19」

 なかじまゆかさんの個人サークルの夏の新刊(もう1冊イヴェント限定本もあった)は、ここのところ続いているラグナ・シリーズ。18は16以降登場している看護帽プリたんメイン。とうとう主役級にまで登りつめたましたかw。ラヴラヴな3Pものですが、がっつりエロエロです。19はこのシリーズのメイン・キャラたちである、あこたん(絶倫受け身美少年)、剣士たん(15から登場した、後述するまじこの妹。紆余曲折の末あこたんとラヴラヴに)まじこ(シリーズ開始(13)から出ているぼいんなおねいさんw。後述するあちゃこと組んであこたんを食べちゃった、っていうのが13のお話)、あちゃこ(まじこよりは微妙に良識派。スレンダーなおねいさん)の4Pもの。つーか説明長っ!
 なんでこんなに長々書くかっていうと、このシリーズすっげー好きなんですよ。勿論エロエロなのは間違いないんですが、実はかなり甘々なラヴ・ストーリーなんかも内包されてたりするのですよ。特に16ラストから17までのあこたんと剣士たんのくだりの甘酸っぱさときたら!もう!!それはそれはたまらんのですよ?すれ違う心、素直になれない自分、献身的な想い、そして結ばれる二人・・・三十路過ぎのブタヲタの乙女心に火が点くっちゅーハナシですよ?俺の中では今年のベスト同人誌、つーかマンガに確定でしたよ。そんなワケでめでたくラヴラヴになった二人におねーさん'sの魔の手が忍び寄る、っていうのが19のお話。あこたんが3人のおにゃのこに嬲られまくる、というショタ好きにはたまらんシチュエーション、そして最後はエモいラスト、とソツが無さ過ぎる展開。これは一人でも多くのダメヲタに読んでもらいたいシリーズです。エロが苦手だからといってこの甘々な話を読まないのは勿体無い!騙されたと思って読んでみていただきたい。