3/11の日記

 震災の日は、午前中からお出かけ。散歩がてら隣駅まで足を延ばしまして、各種食材を購入。帰りもちんたら歩き、14時前に帰宅。ひと息つく前にちゃちゃっと昼食を済ませ、自室に戻ってテレビをつけ、腰を下ろそうとした瞬間に揺れまして。揺れこそ小さかったものの長かったので微妙に嫌な感じがし始めた途端揺れが激しくなってきたので、とりあえず目の前にあった本の山を押さえて揺れが治まるのを待ったのですが、治まるどころか激しくなる一方で、遂に別の場所に積んであった本の山の一つが崩落。それを皮切りに、本やCDが四方八方から降るわ襖は外れるわってな感じで、さながらコントのオチのような様相を呈していたので、思わず笑ってしまいました。


 ようやく揺れが治まり、部屋の惨状を落ち着いて見渡してみて茫然自失。幸い、地震前につけていたテレビが変わらず映っていたので電気が生きていることは確認出来ましたし、どのような事態が起こったのかということも逐一知ることが出来たので、わりと早めに我に返りまして。で、多少冷えた頭で改めて室内を見渡してみると、なかなかに無残な光景が広がっておりました。


 棚の類こそ倒れはしなかったものの中身が結構ブチ撒けられてしまいましてリアルに足の踏み場も無い状態で、部屋を片付ける云々以前に、まず部屋から出るのが一苦労という有様。正直、手のつけようも無い惨状だったので現実逃避したいところでしたが、他の誰かがなんとかしてくれるはずもないので、もそもそと足元のスペースを確保するところから片付けを始めまして、なんとか自室からの脱出に成功。そして他の部屋の被害状況を確認して回ったのですが、心が折れるに足る様相を呈しておりまして、乾いた笑いを漏らすのみ。


 ひとまず片付けはおいといて、電気以外のライフラインの確認をすべく台所方面に至るルートを切り開き水道とガスをチェックしてみたところ、水は出たもののガスが点火せず。一瞬ガスが止まったのかと焦りましたが、不幸中の幸いというかなんというか、つい先日ガスの定期検診が行われ、そのときにパンフレットを貰ったことを思い出したので、台所の引き出しから引っ張り出して熟読してみたところ、都市ガスの復帰手順が記されていたので試してみたところ見事に復旧したのでほっとひと息。ライフラインが生きていれば当座はなんとかなるだろうっつーコトで多少心にゆとりが出来たので「用を足してから片付け作業に着手しよう!」と思ってトイレに入ってみると、何故か床が濡れていまして。あたしゃ座り尿派ですのでハネの類とかでは無いし、他に水分の類は置いてない。ということは、地震の揺れで便器内の水が零れ落ちたと考えざるをえないワケで。規格外の揺れの凄まじさに慄きつつ風呂もチェックしてみたところ、こちらも前日なみなみと張っていた残り湯が半分以下に減っておりまして・・・。後日発表されたウチの市の震度は5弱だったんですが、老朽化してる団地の10階に陣取ってる我が家の揺れはもう少しデカかったのではないか?と愚考してみたり。


 事の重大さを徐々に実感し、行く末を思うと暗澹たる気持ちにもなろうというものですが、そんな未来に思いを馳せる前に目先の惨状をなんとかしないことには始まらないので、萎える心のケツを蹴り上げ、片付け作業を開始。どう考えても1日、2日でなんとかなるレベルではなかったので、当座の目標として「布団で寝れるスペースを確保する」を掲げ、着手着手。どうせ片付けるなら元通りにしたいところですが、そうすると間違いなく徹夜作業とかになってしまうので、効率は悪いのを承知で、配置とかは度外視でスペースを確保することにのみ注力。そういった作業の単純化という考え方が功を奏し、4〜5時間ほどで最低限の生活空間の確保に成功。その勢いのまま食堂の片付けに雪崩れ込もうかとも思いましたが、コップや皿などの割れ物の破片が飛散してる可能性があったので、翌日、明るい時に敢行するが吉と判断し、当日の作業は終了。ちゃちゃっとメシを食って入浴を済ませ、とっとと床に就いたのでした。